クラウトロック・バンド,MINAMI DEUTSCHと”GROOVIN’”を主催するSTACKに迫る。

クラウトロック・バンド,MINAMI DEUTSCHと”GROOVIN’”を主催するSTACKに迫る。

クラウトロック・バンド,MINAMI DEUTSCHと”GROOVIN’”を主催するSTACKに迫る。


 STACKが、音楽とスケートを軸に仲間たちと始めた「GROOVIN’」が二周年を記念しclub aisaでAnniversary Partyを開催。

音楽、スケート、フード、アート。

形は違っても、そこにあるのは、それぞれが本気で向き合い、育ててきたもの。

その熱が人から人へ伝わり、思いもよらない出会いや景色が生まれる瞬間を、私たちはGROOVEと呼びたい。

今回念願の出演となった東京発の4人組バンド、Minami deutch。

70年代ドイツのアンダーグラウンド・シーンから生まれたクラウトロック。その実験精神とサウンドを現代へと受け継ぐ、クラフトワークが切り拓いた電子音楽の美学や、ディスコからテクノへと受け継がれてきた反復のグルーヴ。

Minami deutchは持続するビートとサイケデリックなギターを軸に、ロックとクラブミュージックの境界を横断するサウンドを生み出してきた。

今回のGROOVIN’では、その反復するサウンドと持続するグルーヴがclub asiaのフロアを揺らし、オーディエンスを陶酔の渦へと引き込んでいくだろう。

また本記事では、Minami deutchそしてSTACKに事前にメールインタビューを敢行。

Minami deutch Interview
ー メンバーとの出会いについて教えてください。
kikagaku moyoがやってたイベントがあって、Tokyo Psych Festという。そこで出会った人たちから繋がっていった感じです。

ー ライブでは再現できない音もあると思いますが、作曲の段階でライブを意識していますか?
全く意識しません。だから毎回ライブ用にアレンジするのが大変です。

ー リミックス作品を出した経緯について教えてください。
最初は、The KVBというダーク・ウェイブの人たちがいるんですけど、Katからやってみないかと言われて始めました。
ベルリンでたまに遊んでたりしてて、知ってたんです。それからライプツィヒやサンパウロのバンドからオファーがあって、コンスタントにやってる感じです。

ー クラウトロックに惹かれた理由は何だったのでしょうか? また、クラウトロックを聴いたことがない人に、このジャンルの面白さを教えてください。
10代の頃から知ってましたが、当時はあまりピンと来てませんでした。色々と音楽を深掘りしていった後に、もう一度聴き直したら、とても魅力的に思えました。

面白さというと、グラデーションがあると思います。
最初は、コードとか変わらなくてもいいんだ、みたいな感じです。
当時のドイツには色んなバンドがいますが、全部じゃないけど、どのバンドもそんな感じで、それが不思議でした。
有名なクラフトワークもその時代のバンドですが、初期の作品はまさにそんな感じです。
少し勉強すると、アメリカやイギリスで生まれたロックを彼らなりにどうアップデートするか、意図的にやっていたことがわかると思います。
なので、実験精神があったでしょうし、その視点でみると、今ある色んなジャンルの音楽を見てとれます。

ニューエイジやアンビエント、サイケ、コズミックと言われるもの、ファンクや電子音楽など。
けど、なんとなくクラウトっぽいか、そうじゃないかってのがあって、装飾的すぎたり、ドラマティックなものは違うと思います。
僕はそういうものが好きじゃないので、丁度いいわけです。

ー Minami deutchはタイトながらもサイケデリックさのある遊びの効いた楽曲が印象的です。自分たちの武器や個性は何だと思いますか? 他のグループと比べて意識することはありますか?
普段から色んな音楽が好きで聴いてるんです。
だからクラウトロックを軸に、何か新しいものを足せないかっていうのがやっていることで、そのバランスとかセンスが受け入れられるのか、られないのかだと思います。
自分たちでクラウトロック・バンドって名乗ってるので、それは他のグループを意識して、そうしたんだと思います。

ー 歌詞を入れる際、伝えたいことがあるから入れていますか? それとも「音」の一部として捉えていますか?
歌詞があったほうが人が聴いてくれると思っていれてます。
クラウトロックを好きな人って、やっぱりギター一本に集中したり、ドラマーがいないから電子音楽に系統したり、シャイだから歌わなかったり、友達がいないから2人でやってるとか、そうゆうのが多い気がして、なんか言い訳のある音楽が嫌で、ただ、ちゃんとやってみたかったです。

ー 『Your Pulse』では息遣いのような音が印象的でした。普段の生活の中から得るインスピレーションはありますか?
最初のアルバムの最初のトラックでも、息遣いしてますよ。プリンスが好きで、そうゆうノリです。

ー ジャムセッションで偶然生まれたものと、意図的に作り込むものの違いはどこにありますか?
ご質問にあるように、偶然か意図的なのか、の違いだと思いますが、ジャムでカッコいいものが出たら嬉しいですよね。
自分が作ったわけじゃないので、予想できないことばかりだし、それはすごく魅力的にみえるんです。

ー 僕自身、反復には気持ち良さと不安の両方を感じます。ゴールに辿り着かない感覚や、物語が始まらない感覚もある一方で、トランス状態のような感覚もあります。反復がもたらす効果や魅力をどのように考えていますか?
最近は気持ち良いを通り越して、それしか選択がないような、普遍的なものになってます。
あと、僕はあんまりドラマティックなものが好きじゃないんです。
感情を揺さぶるような音楽が、本当は好きなんですけど、感動するのが面倒くさいんです。
物語が始まったら、起承転結が必要ですよね。僕はそっちの方がしんどいんです。
不安を感じると言いますが、でも、自分でやめられますよ。
クラブで踊ってて疲れたらフロアから抜けますよね。
オーケストラとか観に行ったら中々抜けられなくないですか?

ー サイケデリックな楽曲も多いと思いますが、民族音楽的な要素は意識的に取り入れているのでしょうか? それとも実験を重ねる中で自然に生まれたものなのでしょうか?
サイケとかを聴いていて、そういうレコードに出会って、好きだからちょっとやってみようって感じですよ。
あとクラウトロックの文脈にそうゆうのもあるんです。

ー 「実験的な音楽」を続ける中で、世間からの評価とのギャップを感じることはありますか? また、自分たちでは予想していなかった発見などはありますか?
全然、評価されてないと思ってます。
海外ツアーに行ける、クラウトロックが好きな日本人を集めて4人で活動してるだけで、褒めてもらいたいです。笑

ー Kyotaroさんは70年代のソウルやディスコがお好きだとお聞きしました。『GROOVIN’』出演に至った経緯や制作にも影響していますか?
GROOVIN’はオファーがあって、普段交わらない人たちで面白そうなのと、とても熱意を感じたので、引き受けた感じです。
制作には、かなり影響してると思います。言い方に難があるかと思いますが、黒くない、ツンのめったビートは好きじゃないです。
なので、編集します。それがロックでカッコいい時もありますけどね。

ー クラウトロックは比較的シリアスなイメージがありますが、「ユーモアや緩さを大事にしたい」と話されていました。具体的にはどのような部分でしょうか?
それはオーディエンスとか批評家が関係してると思います。
だって当時のバンドは普通に70年代の西海岸のバンドみたいな格好してるし、少なくともナードには見えないですよね。
そんなこと言ってましたか。日本語帯の曲目とかは、大喜利みたいな感じですよ。英語のタイトルと全く関係ないです。

ー Guruguru BrainにはKikagaku MoyoやMaya Ongakuなども所属していますが、お互いに意識することはありますか?
Kikagaku Moyoは、メンバーの何人かと一緒に住んでいたし、意識することはあったんじゃないですか。
Mayaはもう世代が違うので、どんどん活躍していけばいいんじゃないって感じです。

ー ACE GENERAL STOREでは、Guruguru Brainに所属するMaya Ongakuや今回出演するHAPPYなどのバンドとも親交があるとお伺いしました。服屋という場所にも関わらず、こうした人たちが集まる魅力はどこにあると思いますか?

それは単純にそのお店の内装がカッコいいとか、流してる音楽がいい感じとかが大事なんじゃないですかね。
置いてある本とか。そういうもので、なんとなくそのお店の思想がわかったりしますよね。

ACE GENERAL STORE↓
https://www.instagram.com/ace_general_store?stkn=MWI2MXh6a2d6ang4aQ%3D%3D

ー 日本とドイツ、あるいは東洋と西洋の感覚が交わることで、自分たちの音楽に独自性は生まれていると思いますか?
生まれていると思います。自然な英語が話せないのと同じで、付きまとうものがあると思います。
環境や街の作られ方も関係すると思います。アメリカツアーに行った時にすごく感じたことですが、とにかく横に広いんです。
ニューヨークや本当に中心街であれば違うかもしれないけど、もう一軒バーに行くのに、周りに何もなかったりします。
車で5分くらいかかります。何をするにも車が必要ですし、家も道も大きかったりします。
東京は縦に長いです。同じ場所の階層に居酒屋があれば、振り向けばコンビニがあります。
こういう環境の違いは考え方や音楽に大きく関わってくると思います。
なので、僕らがロックをやっても、西欧の人たちにとっては、どうしたって独特に見えるかもれしれません。

ー Minami Deutschらしい精神性とはどのようなものだと思いますか?
すごくこだわるってことですか。

ー 海外での活動が多いですが、活動拠点へのこだわりはありますか?
ないです。需要がありそうなところを探してやってきた感じです。
アジアでも演奏する機会を増やせば、もっといい感じになると思います。
でもアジアと西欧ではロックの捉え方が全然違うと思います。
中々ヘヴィなものや、ロックのスピリットが理解されるには時間がかかると思います。
ロックって好きなことをやり続けることですよね。
歴史的背景を考えると、ポリティカルな面もあります。
説明しづらいですが、例えば、西欧では、空港のセキュリティ・チェックの人が顔までタトゥーが入っていたりします。
それを許せる社会だってことです。そのルールを作ってるのは、間接的には国民ですよね。

日本だと、他人と違うことをしている人を排除しがちです。
でもそれは自ら自分の自由を奪って窮屈な社会を作っていると言えるかもしれません。
好きな格好すらできない。それで圧倒的にやれる仕事が減るかもしれない。
ロックなんかやる余裕は全然ないと思います。
だけど、楽器とアンプが用意できれば、同じようなことはできますよね。
それで愛について歌われても、僕はそうゆうことじゃないと思ってます。

ー club asiaでのライブですが、DJイベントなども行われる場所で、普段とは客層も少し違うと思います。HAPPYとの対バンも予定していますが、どのようなライブにしたいですか?
Happyと対バンして、お互いにいい演奏をして、普段と違うお客さんに少しでもサイケを何か知ってもらえたら嬉しいです。

ー 今後の活動でやってみたいことはありますか?
今はMinami deutchの新しいアルバムを作っています。
あと、スタジオのジャムを集めたアルバムも作りたくて、過去の音源を漁っています。
あと、3年くらい前から言ってますが、ディスコのレコードもリリースしたいです。
全部、時間がかかっています。
あとオリジナルの七味唐辛子を作るのが夢です。

ー 最近の作曲で影響を受けているアーティストや作品はありますか?
作曲には影響してないと思いますけど、またニューエイジやアンビエントにハマってます。

Michael Stearns - Planetary Unfolding

Florian T M Zeisig - Music for Parents

あと、Umor Rexの20周年記念のレコード。アートワークがめちゃカッコ良いです。
https://umor-rex.com/

最近、ベルリンの公園で知り合いとBtoBでDJをしたのですが、彼は毎週末ベルクハインで鍛え上げたテクノの感覚を持っていて、クラブの朝方にかかるような電子音楽からアンビエントに入った人で、僕は60、70年代のニューエイジが好きなんで、バッググラウンドが全然違うんです。
で、その交錯する感じがとても良かったんです。

ー 最後に、未来を担う若者たちへのメッセージをお願いします。
結果はどうあれ、後悔しないように生きるのが大事だと思います。
なんとかなります。

Interview by 高橋遼太

Minami Deutsch(南ドイツ)

2014年に東京でKyotaro Miulaを中心に結成されたクラウトロック・バンド。

反復するビート、サイケデリックなギター、ミニマル・テクノにも通じる推進力を融合させ、クラウトロックの実験精神を現代的なバンド・サウンドへと更新している。

これまでにKikagaku Moyoのメンバーが運営するレーベル、Guruguru Brainをはじめとする国内外のレーベルから数々の作品を発表。ヨーロッパ、北米、オーストラリア、アジアを巡るツアーを重ね、Roadburn Festival、Levitation、Meredith Music Festival、Desertfest、Fuzz Club Festなど、各地のフェスティバルにも出演してきた。
元CANのDamo Suzukiとの共演や、Earthless、Blood Incantationらとのツアーでも注目を集め、国内ではOGRE YOU ASSHOLE、おとぼけビ〜バ〜との東京公演にも出演している。
世界各地で活動を続けながら、現在進行形のクラウトロックを鳴らしている。

Photo by Tyler Loring

————————————————————————————-
STACK Interview

ー DJを始めた経緯は?
中学生の頃にマシュメロがめちゃ好きでいつかDJをやってみたいと漠然と考えていました。
そんなとき、一緒にスケボーしていた友達がDJをやっていて、教えてもらったことをきっかけに始めました。

ー スケートとDJの共通点、DJへの影響
スケートとDJは、どちらも自分との戦い!というか、黙々と自分のスキルを高めていくところが似ていて、そこがすごく好き
滑ってるとDJしたくなってDJしてたら滑りたくなるから永久機関です。
また、ストリートやクラブで人と出会い、友達の輪が広がっていく感覚も共通しています。
たまに友達しかいない日とかあって最高!

ー ミックスする上で意識していること
展開を作るDJを意識しています。アップテンポな曲でフロアを盛り上げたあと、少しテンポを落としてタメを作り、そこからまたビルドアップしていく。
そういった緩急をつけながら、ストーリーのあるミックスを心がけています。

ー いい音楽とはどのような音楽か?
音楽って結局は主観的だから絶対的にいい、悪いはないかな。
踊りたくなる曲も、じっくり聴き入りたくなる曲も、どちらも好きです。
その人が聴いていいなと思えたら、それがいい音楽なんじゃないかなと思います。

ー 最近聴いている音楽
最近はバンドをよく聴いています。踊ってばかりの国やmaya ongaku、Minami Deutschなど。
The Beatlesも好きだしラップ、ダブ最近はダンスホールをちょっと調べてる。
ジャンルを問わずいろいろすき。

ー 最近気になっているアーティストやDJ
アーティストでは、Maya Ongakuです。友達の家でライブ映像を観て激喰らいした。
どんどん音が重なり、広がってく感じかすごくかっこいい!
来月ライブに行くのが楽しみ。
DJは、最近聴いたLil Mofoさん!
久しぶりにその場から動けなくなるくらい引き込まれて、「もっとDJを練習しなければ!」と思った。久々にヒリヒリして最高なDJでした。

ー GROOVIN’を始めたきっかけ
もともとバンドもずっと好きで、DJだけでなくライブも楽しめるイベントをやりたいと思っていました。
昼間にライブを観にいくと、もっとベロベロに酔って、人の目気にせず踊りたいたなー!って思う時があって、DJもライブも楽しめる、フェスのようなオールナイトイベントがあったら面白いと思い、GROOVIN’を始めました。
理想は、とにかく自分が一番踊れるパーティーです。

ー GROOVIN’が目指す方向性
今のシーンは、ダンスミュージックそのものが先行している部分があると感じています。
だからこそ、スケートやアート、今回のTacos 3 Hermanosのようなフードなど、いろいろなカルチャーを巻き込むことで、クラブに来たことがない人にも興味を持ってもらえる入口を作りたいと思っています。
自分がいいなと思ったものをどんどん取り入れていきたい。

ー 海外と日本のフロアの違い、日本のクラブシーンについて
韓国とタイでは、フロアの雰囲気や客層が全然違うと感じます。
韓国はバイブス最高!
お酒を楽しむ文化があって、みんな積極的に踊ったり、周りを気にせず盛り上がったりする印象です。チャラ箱も凄い盛り上がってた。

タイは、韓国と比べると若い世代よりも、ヨーロッパやアメリカなどから来た旅行者が多い印象です。
でもみんな踊り慣れてるし、フロアはいい感じに盛り上がっています。

ー 日本以外のシーンで活動する中で、新たな発見や刺激はありますか?
日本はやっぱり歴史がすごいなって思います。先輩たちが作ってきてくれたものを紡いでいきたい!
日本人なのは、めちゃ恵まれた環境でDJしてるんだなって思います。

ー club asiaで初めて会った当時はお互い観客でしたが、今回はオーガナイザーとしてイベントを開催する側になりました。現在の心境はいかがですか?
16日めちゃワクワクしてます。
夢が叶いました!
今回のGROOVIN’で、当時の自分と同じような気持ちになる人がいたら、すごく嬉しいですね。

ー 複数フロアを持つ大きな会場ですが、この会場ならではの魅力や意識していることはありますか?
club asiaは、僕が遊びに行っていた頃から、いろいろなカルチャーが混ざり合うカオスな場所という印象があります。
今回のGROOVIN’もまた違うカオスを生み出せる気がしていて、すごくワクワクしています。

ー Minami DeutschやHAPPY、そしてどんぐりずの出演があります。ライブとDJが共存するイベントを、どのような空間にしたいと考えていますか?
飲んだり、だべったり、踊ったり、
それぞれが自由に楽しめる空間にしたいです。
サイケデリックな要素を持つバンドとDJが共存することで、いろいろな人に刺さるものがある、みんながハッピーになれる場所を作れたらと思っています。

ー DJイベントともライブイベントとも違う客層になると思います。今回、どのようなイベントにしたいですか?
お客さんの層というより、熱狂が生まれたら最高!
ライブとDJ、それぞれのいいところを組み合わせること、今の時代この瞬間だから集まったメンバーで、何かが生まれるんじゃないか。
自分自身も、それを見てみたいという気持ちが強いです。

ー今後の目標や挑戦してみたいことを教えてください。
野外イベントはもちろん、ビルの屋上や封鎖された高速道路など、変なベニューに挑戦してみたいです!
自分しかできないおもろいイベントを追求します!押忍🥋‼️

Interview by 高橋遼太

STACK

東京を拠点に活動するDJ/Skater / Organizer
ハウスミュージックを軸に、ディスコやオーガニックな生音を織り交ぜたグルーヴで独自の世界観を構築する。
多幸感とほのかな陶酔を孕んだサウンドスケープは、時間の感覚を溶かし、フロアを非日常の世界へと導く。
これまでENTER, Circus Tokyo, SALOON にて「KILIMANJARO」「GROOVIN'」を主宰。海外ではソウルの(ARGA、Paper)、タイの(12x12、EP) など、アジアを中心に活動を拡大中。


 STACKが、音楽とスケートを軸に仲間たちと始めた「GROOVIN’」が二周年を記念しclub aisaでAnniversary Partyを開催。

音楽、スケート、フード、アート。

形は違っても、そこにあるのは、それぞれが本気で向き合い、育ててきたもの。

その熱が人から人へ伝わり、思いもよらない出会いや景色が生まれる瞬間を、私たちはGROOVEと呼びたい。

今回念願の出演となった東京発の4人組バンド、Minami deutch。

70年代ドイツのアンダーグラウンド・シーンから生まれたクラウトロック。その実験精神とサウンドを現代へと受け継ぐ、クラフトワークが切り拓いた電子音楽の美学や、ディスコからテクノへと受け継がれてきた反復のグルーヴ。

Minami deutchは持続するビートとサイケデリックなギターを軸に、ロックとクラブミュージックの境界を横断するサウンドを生み出してきた。

今回のGROOVIN’では、その反復するサウンドと持続するグルーヴがclub asiaのフロアを揺らし、オーディエンスを陶酔の渦へと引き込んでいくだろう。

また本記事では、Minami deutchそしてSTACKに事前にメールインタビューを敢行。

Minami deutch Interview
ー メンバーとの出会いについて教えてください。
kikagaku moyoがやってたイベントがあって、Tokyo Psych Festという。そこで出会った人たちから繋がっていった感じです。

ー ライブでは再現できない音もあると思いますが、作曲の段階でライブを意識していますか?
全く意識しません。だから毎回ライブ用にアレンジするのが大変です。

ー リミックス作品を出した経緯について教えてください。
最初は、The KVBというダーク・ウェイブの人たちがいるんですけど、Katからやってみないかと言われて始めました。
ベルリンでたまに遊んでたりしてて、知ってたんです。それからライプツィヒやサンパウロのバンドからオファーがあって、コンスタントにやってる感じです。

ー クラウトロックに惹かれた理由は何だったのでしょうか? また、クラウトロックを聴いたことがない人に、このジャンルの面白さを教えてください。
10代の頃から知ってましたが、当時はあまりピンと来てませんでした。色々と音楽を深掘りしていった後に、もう一度聴き直したら、とても魅力的に思えました。

面白さというと、グラデーションがあると思います。
最初は、コードとか変わらなくてもいいんだ、みたいな感じです。
当時のドイツには色んなバンドがいますが、全部じゃないけど、どのバンドもそんな感じで、それが不思議でした。
有名なクラフトワークもその時代のバンドですが、初期の作品はまさにそんな感じです。
少し勉強すると、アメリカやイギリスで生まれたロックを彼らなりにどうアップデートするか、意図的にやっていたことがわかると思います。
なので、実験精神があったでしょうし、その視点でみると、今ある色んなジャンルの音楽を見てとれます。

ニューエイジやアンビエント、サイケ、コズミックと言われるもの、ファンクや電子音楽など。
けど、なんとなくクラウトっぽいか、そうじゃないかってのがあって、装飾的すぎたり、ドラマティックなものは違うと思います。
僕はそういうものが好きじゃないので、丁度いいわけです。

ー Minami deutchはタイトながらもサイケデリックさのある遊びの効いた楽曲が印象的です。自分たちの武器や個性は何だと思いますか? 他のグループと比べて意識することはありますか?
普段から色んな音楽が好きで聴いてるんです。
だからクラウトロックを軸に、何か新しいものを足せないかっていうのがやっていることで、そのバランスとかセンスが受け入れられるのか、られないのかだと思います。
自分たちでクラウトロック・バンドって名乗ってるので、それは他のグループを意識して、そうしたんだと思います。

ー 歌詞を入れる際、伝えたいことがあるから入れていますか? それとも「音」の一部として捉えていますか?
歌詞があったほうが人が聴いてくれると思っていれてます。
クラウトロックを好きな人って、やっぱりギター一本に集中したり、ドラマーがいないから電子音楽に系統したり、シャイだから歌わなかったり、友達がいないから2人でやってるとか、そうゆうのが多い気がして、なんか言い訳のある音楽が嫌で、ただ、ちゃんとやってみたかったです。

ー 『Your Pulse』では息遣いのような音が印象的でした。普段の生活の中から得るインスピレーションはありますか?
最初のアルバムの最初のトラックでも、息遣いしてますよ。プリンスが好きで、そうゆうノリです。

ー ジャムセッションで偶然生まれたものと、意図的に作り込むものの違いはどこにありますか?
ご質問にあるように、偶然か意図的なのか、の違いだと思いますが、ジャムでカッコいいものが出たら嬉しいですよね。
自分が作ったわけじゃないので、予想できないことばかりだし、それはすごく魅力的にみえるんです。

ー 僕自身、反復には気持ち良さと不安の両方を感じます。ゴールに辿り着かない感覚や、物語が始まらない感覚もある一方で、トランス状態のような感覚もあります。反復がもたらす効果や魅力をどのように考えていますか?
最近は気持ち良いを通り越して、それしか選択がないような、普遍的なものになってます。
あと、僕はあんまりドラマティックなものが好きじゃないんです。
感情を揺さぶるような音楽が、本当は好きなんですけど、感動するのが面倒くさいんです。
物語が始まったら、起承転結が必要ですよね。僕はそっちの方がしんどいんです。
不安を感じると言いますが、でも、自分でやめられますよ。
クラブで踊ってて疲れたらフロアから抜けますよね。
オーケストラとか観に行ったら中々抜けられなくないですか?

ー サイケデリックな楽曲も多いと思いますが、民族音楽的な要素は意識的に取り入れているのでしょうか? それとも実験を重ねる中で自然に生まれたものなのでしょうか?
サイケとかを聴いていて、そういうレコードに出会って、好きだからちょっとやってみようって感じですよ。
あとクラウトロックの文脈にそうゆうのもあるんです。

ー 「実験的な音楽」を続ける中で、世間からの評価とのギャップを感じることはありますか? また、自分たちでは予想していなかった発見などはありますか?
全然、評価されてないと思ってます。
海外ツアーに行ける、クラウトロックが好きな日本人を集めて4人で活動してるだけで、褒めてもらいたいです。笑

ー Kyotaroさんは70年代のソウルやディスコがお好きだとお聞きしました。『GROOVIN’』出演に至った経緯や制作にも影響していますか?
GROOVIN’はオファーがあって、普段交わらない人たちで面白そうなのと、とても熱意を感じたので、引き受けた感じです。
制作には、かなり影響してると思います。言い方に難があるかと思いますが、黒くない、ツンのめったビートは好きじゃないです。
なので、編集します。それがロックでカッコいい時もありますけどね。

ー クラウトロックは比較的シリアスなイメージがありますが、「ユーモアや緩さを大事にしたい」と話されていました。具体的にはどのような部分でしょうか?
それはオーディエンスとか批評家が関係してると思います。
だって当時のバンドは普通に70年代の西海岸のバンドみたいな格好してるし、少なくともナードには見えないですよね。
そんなこと言ってましたか。日本語帯の曲目とかは、大喜利みたいな感じですよ。英語のタイトルと全く関係ないです。

ー Guruguru BrainにはKikagaku MoyoやMaya Ongakuなども所属していますが、お互いに意識することはありますか?
Kikagaku Moyoは、メンバーの何人かと一緒に住んでいたし、意識することはあったんじゃないですか。
Mayaはもう世代が違うので、どんどん活躍していけばいいんじゃないって感じです。

ー ACE GENERAL STOREでは、Guruguru Brainに所属するMaya Ongakuや今回出演するHAPPYなどのバンドとも親交があるとお伺いしました。服屋という場所にも関わらず、こうした人たちが集まる魅力はどこにあると思いますか?

それは単純にそのお店の内装がカッコいいとか、流してる音楽がいい感じとかが大事なんじゃないですかね。
置いてある本とか。そういうもので、なんとなくそのお店の思想がわかったりしますよね。

ACE GENERAL STORE↓
https://www.instagram.com/ace_general_store?stkn=MWI2MXh6a2d6ang4aQ%3D%3D

ー 日本とドイツ、あるいは東洋と西洋の感覚が交わることで、自分たちの音楽に独自性は生まれていると思いますか?
生まれていると思います。自然な英語が話せないのと同じで、付きまとうものがあると思います。
環境や街の作られ方も関係すると思います。アメリカツアーに行った時にすごく感じたことですが、とにかく横に広いんです。
ニューヨークや本当に中心街であれば違うかもしれないけど、もう一軒バーに行くのに、周りに何もなかったりします。
車で5分くらいかかります。何をするにも車が必要ですし、家も道も大きかったりします。
東京は縦に長いです。同じ場所の階層に居酒屋があれば、振り向けばコンビニがあります。
こういう環境の違いは考え方や音楽に大きく関わってくると思います。
なので、僕らがロックをやっても、西欧の人たちにとっては、どうしたって独特に見えるかもれしれません。

ー Minami Deutschらしい精神性とはどのようなものだと思いますか?
すごくこだわるってことですか。

ー 海外での活動が多いですが、活動拠点へのこだわりはありますか?
ないです。需要がありそうなところを探してやってきた感じです。
アジアでも演奏する機会を増やせば、もっといい感じになると思います。
でもアジアと西欧ではロックの捉え方が全然違うと思います。
中々ヘヴィなものや、ロックのスピリットが理解されるには時間がかかると思います。
ロックって好きなことをやり続けることですよね。
歴史的背景を考えると、ポリティカルな面もあります。
説明しづらいですが、例えば、西欧では、空港のセキュリティ・チェックの人が顔までタトゥーが入っていたりします。
それを許せる社会だってことです。そのルールを作ってるのは、間接的には国民ですよね。

日本だと、他人と違うことをしている人を排除しがちです。
でもそれは自ら自分の自由を奪って窮屈な社会を作っていると言えるかもしれません。
好きな格好すらできない。それで圧倒的にやれる仕事が減るかもしれない。
ロックなんかやる余裕は全然ないと思います。
だけど、楽器とアンプが用意できれば、同じようなことはできますよね。
それで愛について歌われても、僕はそうゆうことじゃないと思ってます。

ー club asiaでのライブですが、DJイベントなども行われる場所で、普段とは客層も少し違うと思います。HAPPYとの対バンも予定していますが、どのようなライブにしたいですか?
Happyと対バンして、お互いにいい演奏をして、普段と違うお客さんに少しでもサイケを何か知ってもらえたら嬉しいです。

ー 今後の活動でやってみたいことはありますか?
今はMinami deutchの新しいアルバムを作っています。
あと、スタジオのジャムを集めたアルバムも作りたくて、過去の音源を漁っています。
あと、3年くらい前から言ってますが、ディスコのレコードもリリースしたいです。
全部、時間がかかっています。
あとオリジナルの七味唐辛子を作るのが夢です。

ー 最近の作曲で影響を受けているアーティストや作品はありますか?
作曲には影響してないと思いますけど、またニューエイジやアンビエントにハマってます。

Michael Stearns - Planetary Unfolding

Florian T M Zeisig - Music for Parents

あと、Umor Rexの20周年記念のレコード。アートワークがめちゃカッコ良いです。
https://umor-rex.com/

最近、ベルリンの公園で知り合いとBtoBでDJをしたのですが、彼は毎週末ベルクハインで鍛え上げたテクノの感覚を持っていて、クラブの朝方にかかるような電子音楽からアンビエントに入った人で、僕は60、70年代のニューエイジが好きなんで、バッググラウンドが全然違うんです。
で、その交錯する感じがとても良かったんです。

ー 最後に、未来を担う若者たちへのメッセージをお願いします。
結果はどうあれ、後悔しないように生きるのが大事だと思います。
なんとかなります。

Interview by 高橋遼太

Minami Deutsch(南ドイツ)

2014年に東京でKyotaro Miulaを中心に結成されたクラウトロック・バンド。

反復するビート、サイケデリックなギター、ミニマル・テクノにも通じる推進力を融合させ、クラウトロックの実験精神を現代的なバンド・サウンドへと更新している。

これまでにKikagaku Moyoのメンバーが運営するレーベル、Guruguru Brainをはじめとする国内外のレーベルから数々の作品を発表。ヨーロッパ、北米、オーストラリア、アジアを巡るツアーを重ね、Roadburn Festival、Levitation、Meredith Music Festival、Desertfest、Fuzz Club Festなど、各地のフェスティバルにも出演してきた。
元CANのDamo Suzukiとの共演や、Earthless、Blood Incantationらとのツアーでも注目を集め、国内ではOGRE YOU ASSHOLE、おとぼけビ〜バ〜との東京公演にも出演している。
世界各地で活動を続けながら、現在進行形のクラウトロックを鳴らしている。

Photo by Tyler Loring

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STACK Interview

ー DJを始めた経緯は?
中学生の頃にマシュメロがめちゃ好きでいつかDJをやってみたいと漠然と考えていました。
そんなとき、一緒にスケボーしていた友達がDJをやっていて、教えてもらったことをきっかけに始めました。

ー スケートとDJの共通点、DJへの影響
スケートとDJは、どちらも自分との戦い!というか、黙々と自分のスキルを高めていくところが似ていて、そこがすごく好き
滑ってるとDJしたくなってDJしてたら滑りたくなるから永久機関です。
また、ストリートやクラブで人と出会い、友達の輪が広がっていく感覚も共通しています。
たまに友達しかいない日とかあって最高!

ー ミックスする上で意識していること
展開を作るDJを意識しています。アップテンポな曲でフロアを盛り上げたあと、少しテンポを落としてタメを作り、そこからまたビルドアップしていく。
そういった緩急をつけながら、ストーリーのあるミックスを心がけています。

ー いい音楽とはどのような音楽か?
音楽って結局は主観的だから絶対的にいい、悪いはないかな。
踊りたくなる曲も、じっくり聴き入りたくなる曲も、どちらも好きです。
その人が聴いていいなと思えたら、それがいい音楽なんじゃないかなと思います。

ー 最近聴いている音楽
最近はバンドをよく聴いています。踊ってばかりの国やmaya ongaku、Minami Deutschなど。
The Beatlesも好きだしラップ、ダブ最近はダンスホールをちょっと調べてる。
ジャンルを問わずいろいろすき。

ー 最近気になっているアーティストやDJ
アーティストでは、Maya Ongakuです。友達の家でライブ映像を観て激喰らいした。
どんどん音が重なり、広がってく感じかすごくかっこいい!
来月ライブに行くのが楽しみ。
DJは、最近聴いたLil Mofoさん!
久しぶりにその場から動けなくなるくらい引き込まれて、「もっとDJを練習しなければ!」と思った。久々にヒリヒリして最高なDJでした。

ー GROOVIN’を始めたきっかけ
もともとバンドもずっと好きで、DJだけでなくライブも楽しめるイベントをやりたいと思っていました。
昼間にライブを観にいくと、もっとベロベロに酔って、人の目気にせず踊りたいたなー!って思う時があって、DJもライブも楽しめる、フェスのようなオールナイトイベントがあったら面白いと思い、GROOVIN’を始めました。
理想は、とにかく自分が一番踊れるパーティーです。

ー GROOVIN’が目指す方向性
今のシーンは、ダンスミュージックそのものが先行している部分があると感じています。
だからこそ、スケートやアート、今回のTacos 3 Hermanosのようなフードなど、いろいろなカルチャーを巻き込むことで、クラブに来たことがない人にも興味を持ってもらえる入口を作りたいと思っています。
自分がいいなと思ったものをどんどん取り入れていきたい。

ー 海外と日本のフロアの違い、日本のクラブシーンについて
韓国とタイでは、フロアの雰囲気や客層が全然違うと感じます。
韓国はバイブス最高!
お酒を楽しむ文化があって、みんな積極的に踊ったり、周りを気にせず盛り上がったりする印象です。チャラ箱も凄い盛り上がってた。

タイは、韓国と比べると若い世代よりも、ヨーロッパやアメリカなどから来た旅行者が多い印象です。
でもみんな踊り慣れてるし、フロアはいい感じに盛り上がっています。

ー 日本以外のシーンで活動する中で、新たな発見や刺激はありますか?
日本はやっぱり歴史がすごいなって思います。先輩たちが作ってきてくれたものを紡いでいきたい!
日本人なのは、めちゃ恵まれた環境でDJしてるんだなって思います。

ー club asiaで初めて会った当時はお互い観客でしたが、今回はオーガナイザーとしてイベントを開催する側になりました。現在の心境はいかがですか?
16日めちゃワクワクしてます。
夢が叶いました!
今回のGROOVIN’で、当時の自分と同じような気持ちになる人がいたら、すごく嬉しいですね。

ー 複数フロアを持つ大きな会場ですが、この会場ならではの魅力や意識していることはありますか?
club asiaは、僕が遊びに行っていた頃から、いろいろなカルチャーが混ざり合うカオスな場所という印象があります。
今回のGROOVIN’もまた違うカオスを生み出せる気がしていて、すごくワクワクしています。

ー Minami DeutschやHAPPY、そしてどんぐりずの出演があります。ライブとDJが共存するイベントを、どのような空間にしたいと考えていますか?
飲んだり、だべったり、踊ったり、
それぞれが自由に楽しめる空間にしたいです。
サイケデリックな要素を持つバンドとDJが共存することで、いろいろな人に刺さるものがある、みんながハッピーになれる場所を作れたらと思っています。

ー DJイベントともライブイベントとも違う客層になると思います。今回、どのようなイベントにしたいですか?
お客さんの層というより、熱狂が生まれたら最高!
ライブとDJ、それぞれのいいところを組み合わせること、今の時代この瞬間だから集まったメンバーで、何かが生まれるんじゃないか。
自分自身も、それを見てみたいという気持ちが強いです。

ー今後の目標や挑戦してみたいことを教えてください。
野外イベントはもちろん、ビルの屋上や封鎖された高速道路など、変なベニューに挑戦してみたいです!
自分しかできないおもろいイベントを追求します!押忍🥋‼️

Interview by 高橋遼太

STACK

東京を拠点に活動するDJ/Skater / Organizer
ハウスミュージックを軸に、ディスコやオーガニックな生音を織り交ぜたグルーヴで独自の世界観を構築する。
多幸感とほのかな陶酔を孕んだサウンドスケープは、時間の感覚を溶かし、フロアを非日常の世界へと導く。
これまでENTER, Circus Tokyo, SALOON にて「KILIMANJARO」「GROOVIN'」を主宰。海外ではソウルの(ARGA、Paper)、タイの(12x12、EP) など、アジアを中心に活動を拡大中。

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