「木曜、エイジア行く?」
そんなふとした会話から生まれ、いつの間にか定着した呼び名が「エイジア木曜会」。
火曜日は”PARTY HARD TUESDAY”、水曜日は”EXODUS”とレギュラーパーティーが開催されているが、平日木曜深夜は毎週どんなパーティーが開催されているのか。
実は木曜日には、ひとつの決まったスタイルがあるわけではない。
1st THURSDAYはokadadaとFELINEが月変わりで、
2nd THURSDAYはBUDDHAHOUSE & haraがキュレーションを担い、3rd THURSDAY以降もその時々のアーティストや不定期レギュラーメンバーによって形作られている。
ハウス、テクノ、ディスコ、DUB、UKG、ベースミュージック……鳴っている音も、集まる人も、フロアの景色も毎週違う。それでも木曜の夜になると、なぜかエイジアに足を運ぶ人たちがいる。
ジャンルも人も毎週入れ替わるのに、そこにはどこか共通した空気がある。
不定期でレギュラーを担当しているK8,AMANEにより「木曜は週末」というキーワードが生まれるほど。
今回はその木曜深夜のエイジアでは一体何が起こっているのかを紐解くべく、各週のキュレーターや親交のあるゲストに話を聞いた。


1st THURSDAY
2022年10月よりスタートしたokadadaキュレーションによる第一木曜日深夜のDJパーティー。
2025年3月以降は偶数月をokadadaが、奇数月をFELINEが監修という座組に変化し現在も継続している。
二者とも毎週末、各地のパーティーを揺らす押しも押されぬ人気DJ。
そんな彼らがレギュラー的にブッキングに携わることは稀で、プレイした曲、タイムテーブル、場の空気……この夜に漂う要素のそこかしらから“どのようにパーティーを作るのか”というふたりの哲学が垣間見える趣向となっている。スタートから三年と十ヶ月を経過した現在、出演したDJは100組を超える。
ラインナップは多様で、年齢やジャンルを大胆に横断し、一見雑多に見えるメンツも、実際のところ考え抜かれたマッチングの妙でもって一晩の整合を取る、というのがふたりのキュレートの共通点だろう。
okadadaは開始当初のコンセプトを「ある種の実験場として、自分がいいと思ったDJに声を掛けさせてもらっている。お客さんに対してというのもそうだし、さらに言えば“こういういいDJがいますよ”というclub asia側に向けてのプレゼンでもある」と語る。
対してFELINEは「okadadaさんからバトンを引き継ぎつつも、自分の独自性みたいなものも見せたい。偶数月に比べて意識的にダンサブルなメンツをチョイスしているけど、あえてド真ん中からはズラした選び方をしています」と、おたがいのカラーの差異はあれど、通底しているのは平日深夜ならではの自由度、そして制限をどうパーティーとして活かすかという点である。
コロナ禍を経て、ウィークデイの稼働も多くなってきた渋谷のクラブのなかで、ひときわ異彩を放ちながら、“おもしろい音とひとの組み合わせ”を正統に突き詰めた空間でもあるといえよう。ー text by 高橋圭太 aka shakke

2nd THURSDAY
2nd THURSDAYはお馴染み、BUDDHAHOUSE、haraがキュレーションを担う。
LOUNGE NEO時代から円山町を盛り上げてきた確固たる実績を持つ二者が創り上げるこの会は、ファンキーなディスコハウスからUKG、テクノ、ベースミュージックまで、毎回さまざまなジャンルをテーマに、縁のあるアーティストをゲストに迎える。それぞれのバックグラウンドと、現在進行形で広がり続ける音楽的な感覚から組み立てられる一晩は、新たな出会いや、ときには珍事件までを巻き起こし、毎月何かが起こる。 そんな予測不能な面白さも、この夜の魅力のひとつ。
長く通い続けるファンも多く、音楽をきっかけに集まった人たちが、いつの間にか隣り合い、会話を交わし、また次の月にも顔を合わせる。そんな人と人との循環が、この夜が長く愛され続けている理由なのかもしれない。
知っている名前を見に来るもよし、知らない名前に出会いに来るもよし。
キュレーションを担う二人に乾杯しに来てもよし。木曜の夜だからこそできる、少し肩の力が抜けた自由な遊び場として、毎月フロアをハッピーな雰囲気で満たしている。
BUDDHAHOUSE:『僕らの木曜は国内の様々なダンスミュージックのDJたちをお招きし、どの時間に遊びに来ても楽しく遊んでもらえるようテンションをキープをした一夜を作っております。
平日の深夜なので一杯だけ楽しんで帰られる方から朝までコースの方まで、皆さん各々の楽しみ方で遊んでおりますので、いつでも気軽にお越しくださいませ!』hara:『"木曜深夜に遊ぶ"覚悟が決まった人達と、僕たちならではのブッキングで平日独自の夜を作ってます!
DJは1人2セットプレイするので、一晩の流れを全員で作る感覚があって毎月刺激的です。
出演者同士、その場にいるお客さんとも、第二木曜だから作れるシナジーを意識して開催してるので、気軽に気楽に来てください。』
OTHER THURSDAYS


3rd THURSDAY以降は、不定期でレギュラーを担当するアーティストが決まっていたり、その時々のタイミングで、これからのシーンを担うアーティストが出演したりと、毎週異なるラインナップが組まれている。
そして、club asiaが30周年を迎え、サウンド・内装ともにリニューアルしてからは、平日も1F LOUNGEと2F FLOORの2フロアを開放。より多彩なラインナップと充実した内容で、木曜の夜を届けている。
そんなさなか、木曜会の一角を担ってきた不定期レギュラーをAMANEと共に務めるTYO GQOMのメンバーK8が拠点を京都に移すことが決まり、”アマヤン会”も一旦最終回。
「木曜は週末」というパワーワードを生み出したこの会の締めくくりとして、8月20日(木)にはK8の京都移住を祝うスペシャルな一夜を開催。
今回は、K8の盟友であるKotsu(CYK)に、メッセージを寄稿してもらった。
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未だ宿題が手につかない。微々たる焦りと、夏をやり切る欲望と。そのせめぎ合いはパーティーを加速させる。
夏の終わりを匂わせた8月20日、TYO GQOMの一員であり京都移住を表明したばかりなK8と、活躍目覚ましいパーティーコレクティブ"Nektar"の一員AMANEによる共同企画は最終回を迎える。
2Fには、開放的な川的サウンドスケープにUK底流をなすハウスミュージック旗手Stones Taroが京都より、10周年目を迎えたCYKからファンキー由来のハウス真髄花火師Nariが参加。
1Fには、UKダンスミュージックへの造詣と怪奇オブスキュアダンス矜持光るLicaxxx、多種多様なパーティーに咲くも首尾完徹レフトフィールド存在HIMAWARI、95年式ダンスミュージック蝉時雨なFELINE, Kotsu(CYK), kengotaki(FULLHOUSE)が華を添える。
上述の通り、夏のasiaを喫するに申し分のない布陣が出揃った。手放しに遊べる空間の存在表明は、おそらくこの日机に向かう者にもそっと灯りをまたたきだす。
お分かりいただけだろうか...。我々もまた、未だ宿題が手につかない。
-text by Kots (CYK)







