Bo Ningen、3年ぶりに日本のダンスフロアへ帰還

Bo Ningen、3年ぶりに日本のダンスフロアへ帰還

Bo Ningen、3年ぶりに日本のダンスフロアへ帰還

インタビュアーに”解体新書”主催のRomy Matsを迎え、一週間後に迫った当日に向けてベース/ボーカルのTaigen Kawabe、ドラムのMonchanことAkihide Monnaの現在地に迫る。

Dec 20, 2025

Dec 20, 2025

Dec 20, 2025

ABOUT BO NINGEN

 Glastonbury、Coachella、FUJI ROCKなど世界中の大型フェスに出演を果たし、PRIMAL SCREAM、Pixies、伝説的ポスト・パンク・バンド THE POP GROUPといったレジェンドとの共演も果たしてきた、英国ロンドンを拠点に活動する日本人男性4人組オルタナティヴ・ロック・バンド、BO NINGEN。
2021年1月に、実に6年ぶりとなる4thアルバム『Sudden Fictions』をリリース。RadioheadやBeckなどの作品のエンジニアを務めているDrew Brownがプロデュースを担当。本作からのリード・シングル「Minimal」にはプライマル・スクリームのボビー・グレスピーがスペシャル・ゲストとして参加するなど、世代、国籍を越えて、その才能は高く評価されている。

interview

『Bo Ningen、3年ぶりに日本のダンスフロアへ帰還』

ロンドンを拠点に活動する日本人男性4人組オルタナティヴ・ロック・バンド、BO NINGENが三年ぶりに国内ギグを敢行する。
その年内一発目は聖夜の12月25日(木)clubasiaにて開催される”clubasis THURSDAY-Holiday Rave Editoin-“のゲストとして登場。
日本のクラブイベントへの出演は2022年1月8日の解体新書 5th Anniversary以来、clubasiaへのバンドでの出演は実に12年ぶりということで、インタビュアーに”解体新書”主催のRomy Matsを迎え、一週間後に迫った当日に向けてベース/ボーカルのTaigen Kawabe、ドラムのMonchanことAkihide Monnaの現在地に迫る。


Romy Mats: じゃあ早速、なんかかしこまった感じはやめましょう。
ーすいません、こちらも既にお酒を飲んでおります 。
Monchan:もう日本はそんな時間ですね。
Taigen:自分もそうっすね、ほろ酔いを飲んでます。
Monchan:俺はまだちょっと早いかな。 昨日ちょっと飲みすぎたのもあり….。
Taigen:昨日バースデーだったんだもんね。
ーおめでとうございます!

Romy Mats:まずは、三年ぶりなんですよね、日本でのlive自体は。
Taigen:2022年の最後が新宿LOFT、その前がりんご音楽祭。
うちらの企画としてはWALL&WALLが最後で、その後にcontact tokyoのRomyくん主催の"解体新書"があってみたいな。
Romy Mats:ナイトイベントに出るのは解体新書ぶりってことですよね。
Taigen:クラブイベントはそれ以来ですね。
しかも今回俺らの時間が夜中の3時とかですもんね。
-そうですね今回は夜中3時ごろを予定してます。だいぶ強気ですね。(笑
Monchan:強気でいいですよね。
Taigen:解体新書もあれは夜中1時半とかでしたっけ、
Romy Mats:そうですね、その後に¥ØU$UK€ ¥UK1MAT$Uさんがスタートする流れでしたね。
3時という時間帯も楽しみですね。人間が狂い出す時間というか。(笑
Taigen:うちらが終わってブッシュマさん(Bushmind)にかましていただく流れですよね。
前が食品(食品まつり a.k.a foodman )さんでしたっけ?
ーその予定ですね。
Taigen:じゃあ、一曲目の繋ぎ方とかも話し合いをしていけばかなり面白そうですね。
ーせっかくなんでシームレスな感じになるように組んでますね。
Romy Mats:ナイトイベントならではだ。(笑

Taigen:本当にそういうクラブの作り方っていいですよね。ライブイベントだと転換DJがいて登場の時にSEが流れてみたいな、またちょっと世界観が変わるんで。
ー今回一月の新代田FEVERの方とエイジアの2回のギグになったと聞いて、FEVERの方が"Line The Wall"再現ライブのワンマンだと思うんで、そういう違いがあった方が面白いかなと。
Taigen:いや、ありがたいですね。

Romy Mats:前にTaigenさんとどこかで被って喋ってる時に、ナイトイベントでBo Ningenをブッキングするって、めっちゃわかてるみたいなことを言ってもらった時があって、まあその時の会話もあんまり細かくは覚えてないんですけど、多分僕らってかなり感覚で話すことが多いじゃないですか。
チャクラの話とか。(笑
Taigen:FORESTLIMITでRomyさんのDJを見た時かな、RomyさんのDJのチャクラが高いって話をしましたね。(笑
その時にバンドをクラブでやるっていうことの意味の話もした気がする。
ー私も三年前の解体新書に遊びに行ってなければ多分今回の企画も思いついていないですね。
最前で聴いてたことを今でもかなり強く覚えてます。
Taigen:そういった経緯で今回Romyくんにインタビューしてもらえるという、当日のブッキングじゃないところのこのブッキングまでありがとうございます。

Monchan:当日のラインナップすごいですよね本当。(笑
Taigenくんのことをよく知ってる人はフライヤーを見て「ああなるほどね」ってなるような。(笑
Taigen:走馬灯で死ぬのかなって感じの、人生伏線回収メンバー大集合ですね。

Monchan:自分もこの前9月に群馬でライブに呼ばれて、オーガナイザーの方からも気になってる人いますか的な感じで聞かれた時に、会ったことなかったんですけど、vq君いいなと思っててvq君と食品さん(食品まつり a.k.a foodman)を呼ばせてもらったんですよ。
なので個人的にその二人とまた違った形で共演できることが相まってすごく楽しみにしてます。
Taigen:vq君この前エイジアで会った時に「Monchanさん最高でした!!」って言ってましたね。
Monchanも最高だって言ってたし。
彼もいろんなところで本当にいろんな人と共演していて素晴らしいですよね。

Romy Mats:Bo Ningenでナイトイベントでやる時の心持ちの違いとかあったりするんですか?
Taigen:クラブでってなるとサウンドの面はやっぱり気にしますね、サブからどれだけ出るのかなとか。
ベースの弾き方とかも結構自分は変わってる気がしますね。
Monchan:自分もラストの曲とかコンスタントにずっと盛り上がってる感じを意識するけど、クラブでやるってなるとよりベースとの絡みとか、低音の方に意識が向きますね。
キックがよりスティディーになってる感覚かな。
普通のライブだったらよりアタックというか爆発的な感じで、最後は大団円みたいな感覚ですけど、クラブはよりもっと長く気持ちい感じをベースとドラムで続けられるか、みたいな部分を意識してますね。
Romy Mats:結構テクニカルな部分の話になるんですね。
Taigen:音はテクニカルな話になるけど、でもテクニックでどうコントロールしているかって感じではないよね。
アプローチはだいぶアナログというか、感覚の話ですね。
Monchan:あとは単純に飲酒量に起因してくるかなって。(笑
ナイトだと必然的に。そういう意味でもループしているのかも。

ーメンバーみんな結構お酒飲みますよね。
Monchan:みんな結構弱くなりましたけどね。
ギターのKohhei 君が比較的潰れやすかったりもするので、そのバランスが吉と出るか凶と出るかみたいな。(笑
そういう意味でもかなりいつものBo Ningenとは違う感じになるんじゃないかなと。

Taigen:他の出演者陣と遊ぶのも本当に楽しみですし。
Monchan:楽屋にずっと引きこもってるのも嫌だしね。
Taigen:絶対にこの日は嫌ですね。
ミュージシャンである母に昔言われたんですよね。
出演する前に物販ブースに立つなと。
演奏前に会えるのは違うと。
ただクラブイベントだと、逆に踊ってる方が「あいつ遊んでていいな」ってなるというか、自分も遊んでることによってDJとかも色々呼んでもらったりが多いと思うので、そこはバンドだとしても変わらないですね。
当日のメインはもちろん、ラウンジだけじゃなくて2Fも楽しみだし。

ー 今回二階は宇宙チンチラちゃん主催で11月に開催していた”nightpool ”っていうレイヴのアフターパーティーを同日開催することになって、そっちのラインナップもロンドンの香りがしますしね。
Taigen:そう、そこにロンドンの後輩の2abyとisjmがいて、ラウンジにはMasato Chiba、メインにはozwickってなると、あれこれロンドンでパーティーやってたやつ全員いるじゃんみたいな。
しかも”nightpool ”アフターの開催は本当に偶然というか。
ーせっかくクリスマスだし、一緒にやっちゃおうよ!っていうノリからでしたね。(笑

Taigen:あとみんな「俺メインでやれます!やらせてください!」みたいな気合いがすごかったですね。他にもいろんな人からその日DJしたいんだけどって言われたりして、本当に嬉しかったです。
ー時間の許す限りみんな誘いたかったですが。(笑
Taigen:そうしてTo be continued.が生まれるわけですね。
解体新書の時も思いましたけど、自分のことBo Ningenのアイデンティティなしで知ってくれてる人に向けてBo Ningenを見せれたのが一番嬉しかったことの一つでした。
「taigen君ってこんなことやってたんや!!」とか。(笑
食品さんも「え?Bo見たことないの?見た方がいいよ」みたいな謎のマウントをとるギャグをやってたり。あくまでギャグっすけど。(笑
まあそうやってクラブで出会ったりした人たちにBo Ningenを魅せれたところがめちゃくちゃ嬉しかったので、3年ぶりの今回はそれの更にパワーアップ版というか、最新版を届けられるかなと思っています。
しかもclubasiaでできるっていうのがすごくエモーショナルですね。

Romy Mats:4年経つと東京もだいぶシーンが変わるし、前回開催したcontact tokyoはもうないですからね。
やっぱりこの3、4年でクラブシーンの分布もそうだし、いるDJもだいぶ変わりましたね。
Taigenさんとかはポイントポイントで移り変わりを見てる感じだと思うんですけど、
僕とかは、これが生活の一個の軸になってると思うので、かなり線で見てるというか。
Taigenさんはそう意味では点で見てるのかなと。
その視点で見てる人の東京の変化みたいなのってどうなのかなと興味があって。
俺らはもうどっぷりすぎて。(笑

ーここ3年間でかなり多くの若手DJがロンドンへ行ったりもしてますしね。
そういうところから聞く話とかもあるのかなって気になりますね。
Taigen:確かに 点で見てる感じってのはその通りかもしれないですね。年末年始だけとか、違う国から見たりとか。
コロナの時とはまた違う世代が出てきたっていうのは感じてて、もはやコロナ通ってない世代。
ただ単純にアバンギャルドな音を入れようとか、それだけじゃなくどんどん複雑なレイヤーになってるのは感じてて。
DJで言うと本当にプレイヤーが増えたなと、自分の焦点が甘いだけですが、みんな本当に良いDJで、逆に探すのも難しいみたいな。
そうなるとパーティーも被ってきて、東京良いクラブ多すぎ問題みたいな。(笑
コロナでシーンがキュッとなったと思ったら、プレイヤーも増えて箱も増えるんだと。

Romy Mats:帰ってきて遊びに行った中で面白かった場所はあります?
Taigen:DJで出演したところだとshimokitazawa suns とか面白かったですね。
下北にズブズブに音を鳴らせる場所があるっていう。いい意味で東京っぽくないというか。
あとは本当に主要なところになってしまいますが、エイジアも雰囲気が色々変わった気がして。
前回帰国前にパーティーやった時は二階にスピーカー四発固めてチャレンジいただいたりとか、1Fしか使ってないEXOとかもあると思うし、エイジアの変化もこの2、3年だとすごく見える気がしますね。

ー 確かに毎年Taigenさんにはカウントダウンも出演してもらったり、一年のうち要所要所に出てもらったりしてるんで、そう言う毎回の小さな変化をわかってくれるんじゃないかなと思いますね。
Taigen:それもありがたいし、しかも今回はソロやDJでなくBo Ningenでという。
クリスマスっていうだいぶ特殊な日ですけど。(笑

はははは。

Romy Mats:Monchanさんからは今日のクラブシーンはどう見えてるんですか?
Monchan:いやーどうだろう。あんまり自分がクラブって感じでもないけど、ロンドンと比べるとって意味ではより箱の色ってのが強いのかなと。
あとクラブへの向き合い方も基本違うから、よりストイックな人が多いなと思いますね。
ロンドンだと低音が強いところが多くて、まあとにかく出てたらいいやみたいなところも結構あったりして、正直ハズレもあったりするんだけど、日本の場合はちゃんと考えられてしっかりデザインされてるのかなと。
一長一短はあるとは思うんですが、ロンドンの場合はより個性の振り幅が激しくて、当たり外れも激しいというか。
日本は解体新書とかまさに、アイコニックなイメージを固定できてたり、芯があるイベントとか箱はもちろんあると思うけど、Taigen君言ってたみたいに色々新しい場所ができて、色の個性みたいなのがわかりづらくなっていっているう印象があって。
イベントに起因してるというか。みんな良くて一定はしているけど、音での個性みたいなのは良い意味でも均一化されてて、どう違いを出してるのかなっていうのが個人的に気になるところで、逆に質問しちゃって良いのかなという感じですけど。

Romy Mats:解体新書の話で言うと、ちゃんとオルタナティブではありたいなと思ってますね。
それこそBo Ningenをブッキングさせてもらった時とかの方が今と比べると僕のメンタル的にももうちょっと尖ってた気がするので。
他でやってないことをやりたいし共有したいし、一番の目的としてはブレないかなと思うんですけど、最近考えてるのは解体新書だけでしか見れないものってところですかね。
解体新書だけが呼び続けているアーティストとか。
Taigen:エクスクルーシブなイメージを持たれたり、ブランド感は大事ですよね。
Romy Mats:将来的にはそのブランドを持って海外の方にエクスポートもしたいなと思ってますね。
Taigen:アジアが最近特に強いけど、日本フォーカスって意外と少なくなってきたりしてるなと思うし、今って実は良いタイミングなのかもしれませんね。
Romy Mats:そうなったらもうBo Ningen 呼びたいよね。(笑

Taigen:ロンドンのアーティストとして呼ばれるのは嬉しいですね。
ICA(ロンドンの現代芸術複合センター)で¥UK1MAT$U(¥ØU$UK€ ¥UK1MAT$U)君がプレイする前日に一緒にご飯を食べてて、明日どんなことやるのかって聞いたんですよ。
結構UKベースミュージックなセットを求められてるという話があったらしいんですが、美術館的なところだし最初の一時間は実験的なセットにして後半はUKアーティスト縛りにしますと言ってて、翌日行ってみたらそのUK縛りの中でBo Ningenの曲をかけてくれてて。
UK縛りとしてかけてくれてるの嬉しいなみたいな。¥UK1MAT$U君ありがとうって感じでしたね。
解体新書の時は自分らがノイズをブワーッとかけて、そのあと¥UK1MAT$U君がかけた一曲目がBo NingenののEna Remixだったかな。あれやばかったな。
Romy Mats:そうでしたね。
ー ¥UK1MAT$Uさんの寛大なサービス精神もあるんだろうけど、本当にかけたくてかけてる感じが伝わりますよね。
Taigen:だから今回も形は違えど、Bo Ningenが終わった後のブッシュマさん(Bushmind)がどういう形で何をかけるか本当に楽しみですね。

Romy Mats:バンドが終わった後のDJってマジでむずかしいんだよな。
Taigen:Romy 君は結構経験あります?
Romy Mats:ありますあります。ある程度フロアから人がいなくなることも分かりつつ、そこになんとか歯止めをかけるのが最大のミッションかなと。(笑
だから普段DJから渡されてかける一曲目とは絶対違う感じになりますね。
めっちゃフックの強いものをかけるかもしれないです。
Taigen:トイレ休憩じゃないぞって言う気合を。(笑
場面が変わりますよって時にかかった音楽が良いと良いですよね。余韻は邪魔しないけどワクワクするというか。
会場にテキトーにかかってるメタルみたいなのほんとテンション上がらないもんみたいな。(笑
ーバンドやラッパーの前後、誰にDJ頼むかってめっちゃ悩むっすね。
Romy Mats:空間現代の前にやったDJが一番難しかった。
Taigen:それは中々良いお題かもしれないですね。(笑

ーロンドンでもクラブイベントへ出ることもあると思うんですけど、日本のクラブの組み方とか作り方で違うなって感じるところはありますか?
Monchan:今パッと思い出すのはセルビアでやった時ですね。
カウントダウンでライブをやってほしいと言われたけど、だいぶディスオーガナイズで結局三時間くらい押しちゃってて。
朝の3時に「あ、じゃあ今からライブお願いします」と言われて、カウントダウンとかもうとっくに終わってるよみたいな。(笑

ははは。

Taigen:まああれはクラブっていうかレイヴみたいな感じだったのかな。(笑
やっぱり深夜クラブイベントっていうと解体新書前はSTAR FESTIVALでやらせてもらったりとか、それもやっぱり日本だし。あれはフェスでもあるけど、そう考えると日本の方が色々な挑戦をさせてもらってるなっていうのは思いますね。

Romy Mats:Bo Ningenって一際深夜帯に合いますよね。なんでかは言語化しづらいけど。
Taigen:かなり嬉しいですね。クラブミュージックだったり深夜帯に響いてくれたら自分の個人的な好みともリンクするっていうのももちろんありますし。
Romy Mats:でもアウトプットとしてはいわゆるダンスミュージックのそれとはちょっと違うじゃないですか。四つ打ちロックとかでは全然ないし。
Taigen:そうですね。安易にダンスミュージックをどうこうしました、みたいなのはないですね。
Bo Ningenのカラーにも合わないし。
今はもう辞めちゃってるんだけどGEZANの元ドラムのシャーク(シャーク安江)ってやつがいて、昔言われたよね。
何回か共演して仲良くなった時に、Bo Ningenってイメージしてたのとどう違った?って聞いたら、「なんかあれやな、思ってたよりだいぶベースミュージックやな」って。

ー はははは。

Taigen:そこにベースミュージックを感じてたのはおもしろいなと。
なんとなくですが、みんな表現は違えど、そういうところが深夜帯に合うって思ってくれる共通点なのかなあと思うすね。

Romy Mats:やっぱり居る土地と吸ってる空気とかがアティチュードとして表現されるんですかね。
Taigen:めっちゃあると思いますね。日本の中でも地方と東京の感じもまた違いますしね。
ちょうど今僕大分にいて、地方のクラブの個性にくらいましたね。
若い子のオーガナイズパーティーだったんですけど、金曜深夜のオープンからめっちゃレイヴの立ち上げみたいなことをやってて。まだまだ見てない東京以外のシーンに感動しましたね。(笑

ー 地方というかローカルの箱で育ったDJってすぐ分かりますよね、東京に出てきても。
Taigen:今回だとその地方から出てきた枠って出演者にいます?
ー あー。実際にそうかはさておきozwickはその感じに近いかなと思ってますね。もちろんいい意味で。
知り合う前から彼の作品とか個人的に好きだったんですけど、それこそロンドンの空気も吸ってると思うし、下北という東京ローカルで遊んでたからこそのグルーヴの作り方は東京のDJとまた違うなって思いますね。
Taigen:確かに。地方が日本でなくロンドンってとこで。(笑
今回の大分もozwickと一緒だったけどFOLD(ロンドン東部の Canning Town にある倉庫風の地下クラブ/アートスペース)で得たものをここだったら出せるみたいな感じでやってましたね。
結構日本のDJみんな、その箱とお客さんにアダプトするわけじゃないけどこのスピーカーで一番良く鳴る音っていうことを意識してる人は東京でもだけど多いのかなと思いましたね。
Romy Mats:日本は確かにそこうるさいってわけじゃないけど。(笑
気にさせられてるっていうのは多い気がしますね。
さっきMonchanさんが仰ってたように、もう音が出ればいいみたいな環境はそんなになくて、音は出るっていうのは当たり前。
そこからのクオリティをどう上げるかっていうポイントは日本全国高い気はしますね。
Taigen:真面目だからね。
Romy Mats:アジアだけで見ると日本のそういうところのクオリティはすごい高いかも。
ちゃんとエンジニア入れてサウンドデザインしてみたいな。
アジアのある有名なクラブですらパーティー中に付いてくれてるPAもいなかったんだけど、
途中でモニタースピーカー飛んじゃって、みんな「うわあ、大変だね」っていってブースに来て、音が出ないことだけ確認して終わるみたいな。(笑
ーそういうところのDIY感っていうのは少ない気もしますね。良いことなんですけど。

Romy Mats:なんだか話が飛びまくりましたけど。(笑
今回インタビューさせていただくっていうので調べてたんですが、Bo Ningenってもう20年くらい活動されてるんですね。
Taigen:来年の3月で19年ですね。
Romy Mats:しかも拠点はほぼ海外ベースじゃないですか。
その環境で続けることって本当にすごいと思います。
Taigen/Monchan:ありがたいことですよ。

Romy Mats:まず続けることって大変だし尊いじゃないですか。その中での変化は色々あるんでしょうけど、でもこの一個のことを続けてこれた理由とかってあるんですか?
Taigen:日本人だからかな。(笑
これは前Kohhei 君が似たようなこと聞かれた時にギャグで言ってたんだけど、日本人が故に和平というか。
よく言われますからね、仲良いねって。まあ仲良いとはまた違うかもですけど。
Monchan:まあ比較的関係性としては穏やかではありますね。他のバンドと比べても。
他の話を聞いててもやっぱ違うなと思いますね。
関係あるかはわからないけど、具体的に血液型とかも全員バラバラとか。
Taigen:そうね、家族兄弟構成とかも全員違うとか。(笑
Monchan:うまいバランスなのかなと。
ー全員髪は長いですけどね。
Taigen:それでメンバー構成はしてないですけどね。(笑
Monchan:いい意味で結構レイドバックというか、押し付け合いすぎない感じと、それこそ海外にいるが故にっていうのもあって、自分たちがここで死ぬかどうかっていうのがわからない状態の中でやってるから、常に動いていないといけないみたいな感覚は恐らくみんなにあるのかな。
そういう良い意味で安定してない感じがバンドを回していく一つの原動力になっているとは思いますね。
パブリックエネミーじゃないですけど、例えばビザの問題とかがあった時に、共通の敵がいるんで我らは逆に団結できたりとかってことは多々起こってきたかもしれないですね。
ストレスもある意味分散されていくっていう意味でうまくワークするバンドとしないバンドっていうのはあるんじゃないですかね。
そしてなんだかんだもうすぐ20年なので、何かやりたいですよね。

ー何か企んでますか?

Monchan:完全に冗談だけど、、”Boningen”っていう街(スイスのゾロトゥルン州オルテン郡に属する自治体)があって。そこでBoningen×Bo Ningenみたいなのはやってみたいよね。(笑
Taigen:そうね。(笑
それこそ日本でも何か企んでみたいですけどね。
Romy Mats:ぜひやってほしいですね。
まず自分が生まれた場所と違う土地で活動することがすごいし、ロンドンに対してホームっていう感覚はあるんですか?
Taigen:イギリスも日本も二拠点だからこその、両方へのホーム感は確かにありますね。
Monchan:用途によって使い分けてしまうのもあるけど。(笑
言い訳がどっちにもできるから精神衛生上的には良かったりしますね。最近日本いなかったんでちょっとよくわからないですみたいな。(笑
Taigen:確かに。

Romy Mats:20年やってるとターニングポイントというか転換期みたいなのって多々あると思いますが、変化とか綻びとかそう言ったものにBo Ningenはどう対処してきたんですか?
Taigen:かっこいいい音ができたけど、これはもう過去にやったよねということを避けたりとか、Bo Ningenでいうところの、「ライブバンドで音が大きくてカオスで、サイケデリック」みたいなイメージに囚われすぎないようにしようというジレンマを各メンバー抱えてた時はよくあったと思いますね。
今はそこから新しいものをどう作っていくか、探すかの実験とキャッチーさ、そして自分達らしさのバランスっていう段階だと思いますが。
既存のものをやるやらないっていう問題ではなくなってきているのかなと。
Monchan:そうですね。元々あるイメージとか方向性によってこれを組み合わせたらこうなるだろうなって想像できるものは多分作りたくなくて、自分が知らないもので尚且つみんなも知らないであろうっていうものの過程にすごく時間をかけてて。
彫刻で言ったら、粘土で作って削って肉を足してまた削って一回焼いてみてみたいな作業をして最終的に木になった、でもこの木は今まででみたことないし知らない種類の形になっている、これが多分うちらが目指しているものなんじゃないかっていうそのゴールに辿り着くためにずっと試行錯誤している感じで。
我らが思う、今これだったらいんじゃないかっていうものが具体的に言葉で説明できるものだったら多分それはよしとしないのかなと。
うまい着地点にたどり着けるよう試行錯誤を続けることが作品を作る上で気を付けているところなんじゃないかなと、すごい抽象的ですけど。
それこそ日本でも何か企んでみたいですけどね。

Romy Mats:感覚的にわかるっすね、というのも解体新書も再来年で10年になるんですよ。
続けてるからこそ 今Monchanさんが仰ってた、固めてはまた削ってそこにまた違う形のものを足していって、完成かと思いきやまた崩してという感覚は続けている側だからわかるのかもですが。
だから僕もDJとかパーティー始めたての子達とかにはどんな形であれペースであれ続けることが一番大事だよということは言いますね。
Monchan:その通りすぎますよね。
Romy Mats:出来上がった時も幸せだけど、練ってる時とか練ってくっつける時とかめっちゃ幸せだしみたいな。
Monchan:大変さもありながら、芸術作品における過程の重要さっていうのは自分らもずっとやってきていることだなと。
この音楽を一聴して感じる何かだけでは個人的には不十分というか、何かがあったからこそ生まれているこの作品っていうことをこうしてインタビューとかしていただけると、聞いてくれた人がより認知してくれると思いますし。
ただ Spotifyとかでパッと流れてきてみたいな聴き方ではやっぱり違うし。

ー こういうインタビューができるこのDeepCutsっていう企画があってよかったです。
そういえばBo Ningen自体はエイジアへの出演は12年ぶりなんですよね。
Taigen:しかもクラブタイムじゃなくてライブタイムでしたね。
Romy Mats:長くやるとこういう12年ぶりっていうワードも出てくるんですね、感慨もやばそう。

ー 今回一月の新代田FEVERは”Line The Wall”のセットですもんね。エイジアの方はどんなセットか聞きたいなと思いつつ、楽しみにしておいた方がいいかなと思いつつ。
Taigen:まだメンバーとそこまで詰めているわけではないんですけど、個人的には以前ジャワラ・アレインっていうジャマイカの ファッションデザイナーの方とコラボレーションをした記念でやったシークレットライブがありまして。
だいぶ何もない会場に自分たちで機材を持ち込んでやったんです。
なのでだいぶDIY感があって、あれ、これはクラブでやったらいい感じのセットなんじゃないかっていう感覚が自分に生まれまして。
それをメンバーにサジェストして、もちろん全く同じセットってわけじゃないですけど、そのDIYで組んでハマったセットだと、新代田FEVERでのセットとはまた全然違う感じになるかなと。
さっき話したグルーヴもレイヴ仕様というか、自分のリズムアプローチとかボーカルのアプローチもだいぶ違ったんですよね。
その感じは結構clubasiaに合いそうだなと。
環境が整っていないところでかませたものを環境が整っている場所でやったら、整ってないそこでさえすごいレイヴィーというか、結構掴めた気がしたんですよね。その感覚はメンバーともシェアしたいなと思ってたところであって。
そこで得た感触のセット組みたいなと思ってますね。
Monchan:良いと思いますね。
Romy Mats:今ちょっと打ち合わせを盗み聞きした感覚ですね。
確かにあんまり、この曲やって次の曲へバチっと変わっていく演奏スタイルでもないですしね。
ミックスされているというか。
ーそういうところがクラブで見たいと思う所以なのかもですね。

Romy Mats:気付いたらもう二時間くらい喋ってますね。(笑
そろそろベタに締めましょうか。
Taigen:25日に向けては、もう個人的には走馬灯で死なないように気を付けなきゃいけないくらい、人生の伏線回収のフラグが立ちまくりみたいな。もちろんその日めがけていくんですけど、そこからもストーリー始めていくぞっていう。
もちろんそこで燃え尽きますけど、そこからBo Ningenとして来年に向けてのストーリーを始めていくぞという、やり切るだけやるけど、To be continuedでもあるぞという。
久しぶりにやるBo Ningenのclubasia公演ですけど、そこに向けての回収とさらに2026に向けてっていうのはあります。
Monchan:自分もですね。今年特に原点回帰というか、4月にやった”Line The Wall”の再現ライブっていう形が今回1月につながってくるわけですけど、エイジアのライブは更に国内ギグが3年ぶりってとろころで、まだ日本でちゃんと演奏できてない曲とかも恐らく入ってくるんで、新旧入り混じった2025年までの集大成っていう形の何かが出せるんじゃないかなと思っているんで全力で打ちかましていこうっていう感じです。
なんで楽しくて飲みすぎないように気をつけようかなという感じですね。ちゃんとコントロールして完全に最後にぶち壊れようかなと。(笑

-なんか怖いパーティーの告知みたいになってます。(笑

Romy Mats:結構節目感があるって感じですね。
Taigen:だいぶありますね。
Monchan:しっかり締めていきましょう。
Taigen: しっかり締めていきたいですね。
Romy Mats:急に野球部みたいに。(笑
ー当日も言いたいですね、今日はしっかり締めていきましょう!
事前ミーティングからですね。
Taigen:Bo Ningenたまにライブ前円陣組みますからね。(笑

ー当日は円陣でよろしくお願いいたします!

Taigen:今大分にいるんで、源泉掛け流しで悪いカルマを流してクリスマスまでに身を清めて参りますので引き続きよろしくお願いいたします。

*テキスト中のBo Ningen LIVE画像は2022年1月8日の"解体新書 5th Anniversary"時のToshimura氏の撮影によるものを使用させていただいております。
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2025.12.25_Thu
『 clubasis THURSDAY-Holiday Rave Editoin- 』➤ #clubasia 

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clubasis THURSDAY、奇しくもクリスマスと接続。週末の高揚感の前振れの宵、”木曜日の週末”の代名詞となりつつあるclubasia THURSDAYのHoliday Rave Editoinで、ロンドンを拠点に活動するBo Ningenのギグを敢行。

日本のクラブイベントへの出演は2022年1月8日の解体新書 5th Anniversary以来、clubasiaへのバンドでの出演は実に12年ぶりとなる。

ロンドンを拠点に活動するBo Ningenのフロントマン Taigen Kawabeの年末年始の帰郷は年末の風物詩となりつつあるが、Bo Ningenとしては約3年ぶりのパフォーマンス。平日といえど浮き足立つ”クリスマス”、彼らならではの特異な布陣がclubasiaのメインフロアと1Fラウンジを演出する。

Bo Ningenを筆頭に、ミニマルで奇抜・越境型かつ脱臼感のあるアーティスト食品まつり a.k.a foodman、デジタル時代の地下即興、複数台のi phoneを介して電子の死角から声をあげるアート宣告vq、ハイカロリー/高エナジー、デコクラスカム、脱構築されたハードコア文脈をアップデートし続けるヴィクトリーハードコアユニットBBBBBBBがライブパフォーマンスを披露。

度々渡欧し、その都度自身のアーカイブをブラッシュアップする”PSYCHEDLIC B-BOY” Bushmind、名古屋の要塞 薬膳Barの守護神 Iriyama、都市と原始の揺らぎを掻い摘みながらロンドンと東京の2都市を往来するOzwickがメインフロアに登場。

さらに1FラウンジにはTaigen Kawabeの盟友らが集結。ロンドンでパーティ Meltyを始動させたMasato Chiba、オールラウンダーwarai_motoko、アパレル展開を基軸にしたカルトプロジェクト NISHIMOTO IS THE MOUTH、ダブステップ/ベース/テクノを軸にレフトフィールド香る展開でフロアを展開するプロデューサー/DJのcomm、clubasiaの29th Anniversaeryグッズデザインも手がけたアーティストNukeme、自身が立ち上げた機材ブランドM.A.S.F.の開発者であり、ハンドメイドのモジュラーを用いてアンダーグラウンドシーンを牽引するノイズ/エクスペリメンタルの革命家 Taro Aikoが出演。

ハード/ナードコア、デコクラ、ノイズ、エクスペリメンタル.... コミュニティを厭わず古今東西を駆け回り、情報の海と群衆を掻い潜るパイオニアたちが、血肉湧き踊る聖夜に大砲を放つ。

Holiday Rave Editoinだけに留まらず、別フロアでは千葉某所の廃プールで開催されたレイヴ「night pool」アフターパーティを開催。「night pool」の影の功労者たちが、11/1の追憶と共に別フロアに登場。

回遊可能なバラエティ溢れるフロアを存分に楽しめる下拵えは万全だ。

幸も不幸も吸い尽くすサイケデリックな祭典の幕開けとなる。

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《MAIN FLOOR》
🎁LIVE
Bo Ningen
食品まつり a.k.a foodman 
vq
BBBBBBB

🎄DJ
Bushmind
Iriyama
ozwick

《1F LOUNGE》
🔔DJ
Masato Chiba
warai_motoko(Rave Racers)
NISHIMOTO IS THE MOUTH
comm 
Nukeme
Taro Aiko

《2F FLOOR》-nightpool after party -
★DJ
2aby
489
DREAM FIGHT CLUB ( meweta & 夏至 )
isjm
Lil Peace
Pussycats ( Lo-Fi & unkokitty )
Y2M4K3R
night pools

★VJ
刀匠

★XmasCake
nonoka

🔁回遊可能

《PHOTO》
Toshimura

- OPEN 23:00
- PRICE
*DOOR ¥3,000 +1D
*ADV TICKET ¥2,500+1D
https://cultureofasia.zaiko.io/e/clubholidayrave
https://ra.co/events/2322013


ABOUT BO NINGEN

 Glastonbury、Coachella、FUJI ROCKなど世界中の大型フェスに出演を果たし、PRIMAL SCREAM、Pixies、伝説的ポスト・パンク・バンド THE POP GROUPといったレジェンドとの共演も果たしてきた、英国ロンドンを拠点に活動する日本人男性4人組オルタナティヴ・ロック・バンド、BO NINGEN。
2021年1月に、実に6年ぶりとなる4thアルバム『Sudden Fictions』をリリース。RadioheadやBeckなどの作品のエンジニアを務めているDrew Brownがプロデュースを担当。本作からのリード・シングル「Minimal」にはプライマル・スクリームのボビー・グレスピーがスペシャル・ゲストとして参加するなど、世代、国籍を越えて、その才能は高く評価されている。

interview

『Bo Ningen、3年ぶりに日本のダンスフロアへ帰還』

ロンドンを拠点に活動する日本人男性4人組オルタナティヴ・ロック・バンド、BO NINGENが三年ぶりに国内ギグを敢行する。
その年内一発目は聖夜の12月25日(木)clubasiaにて開催される”clubasis THURSDAY-Holiday Rave Editoin-“のゲストとして登場。
日本のクラブイベントへの出演は2022年1月8日の解体新書 5th Anniversary以来、clubasiaへのバンドでの出演は実に12年ぶりということで、インタビュアーに”解体新書”主催のRomy Matsを迎え、一週間後に迫った当日に向けてベース/ボーカルのTaigen Kawabe、ドラムのMonchanことAkihide Monnaの現在地に迫る。


Romy Mats: じゃあ早速、なんかかしこまった感じはやめましょう。
ーすいません、こちらも既にお酒を飲んでおります 。
Monchan:もう日本はそんな時間ですね。
Taigen:自分もそうっすね、ほろ酔いを飲んでます。
Monchan:俺はまだちょっと早いかな。 昨日ちょっと飲みすぎたのもあり….。
Taigen:昨日バースデーだったんだもんね。
ーおめでとうございます!

Romy Mats:まずは、三年ぶりなんですよね、日本でのlive自体は。
Taigen:2022年の最後が新宿LOFT、その前がりんご音楽祭。
うちらの企画としてはWALL&WALLが最後で、その後にcontact tokyoのRomyくん主催の"解体新書"があってみたいな。
Romy Mats:ナイトイベントに出るのは解体新書ぶりってことですよね。
Taigen:クラブイベントはそれ以来ですね。
しかも今回俺らの時間が夜中の3時とかですもんね。
-そうですね今回は夜中3時ごろを予定してます。だいぶ強気ですね。(笑
Monchan:強気でいいですよね。
Taigen:解体新書もあれは夜中1時半とかでしたっけ、
Romy Mats:そうですね、その後に¥ØU$UK€ ¥UK1MAT$Uさんがスタートする流れでしたね。
3時という時間帯も楽しみですね。人間が狂い出す時間というか。(笑
Taigen:うちらが終わってブッシュマさん(Bushmind)にかましていただく流れですよね。
前が食品(食品まつり a.k.a foodman )さんでしたっけ?
ーその予定ですね。
Taigen:じゃあ、一曲目の繋ぎ方とかも話し合いをしていけばかなり面白そうですね。
ーせっかくなんでシームレスな感じになるように組んでますね。
Romy Mats:ナイトイベントならではだ。(笑

Taigen:本当にそういうクラブの作り方っていいですよね。ライブイベントだと転換DJがいて登場の時にSEが流れてみたいな、またちょっと世界観が変わるんで。
ー今回一月の新代田FEVERの方とエイジアの2回のギグになったと聞いて、FEVERの方が"Line The Wall"再現ライブのワンマンだと思うんで、そういう違いがあった方が面白いかなと。
Taigen:いや、ありがたいですね。

Romy Mats:前にTaigenさんとどこかで被って喋ってる時に、ナイトイベントでBo Ningenをブッキングするって、めっちゃわかてるみたいなことを言ってもらった時があって、まあその時の会話もあんまり細かくは覚えてないんですけど、多分僕らってかなり感覚で話すことが多いじゃないですか。
チャクラの話とか。(笑
Taigen:FORESTLIMITでRomyさんのDJを見た時かな、RomyさんのDJのチャクラが高いって話をしましたね。(笑
その時にバンドをクラブでやるっていうことの意味の話もした気がする。
ー私も三年前の解体新書に遊びに行ってなければ多分今回の企画も思いついていないですね。
最前で聴いてたことを今でもかなり強く覚えてます。
Taigen:そういった経緯で今回Romyくんにインタビューしてもらえるという、当日のブッキングじゃないところのこのブッキングまでありがとうございます。

Monchan:当日のラインナップすごいですよね本当。(笑
Taigenくんのことをよく知ってる人はフライヤーを見て「ああなるほどね」ってなるような。(笑
Taigen:走馬灯で死ぬのかなって感じの、人生伏線回収メンバー大集合ですね。

Monchan:自分もこの前9月に群馬でライブに呼ばれて、オーガナイザーの方からも気になってる人いますか的な感じで聞かれた時に、会ったことなかったんですけど、vq君いいなと思っててvq君と食品さん(食品まつり a.k.a foodman)を呼ばせてもらったんですよ。
なので個人的にその二人とまた違った形で共演できることが相まってすごく楽しみにしてます。
Taigen:vq君この前エイジアで会った時に「Monchanさん最高でした!!」って言ってましたね。
Monchanも最高だって言ってたし。
彼もいろんなところで本当にいろんな人と共演していて素晴らしいですよね。

Romy Mats:Bo Ningenでナイトイベントでやる時の心持ちの違いとかあったりするんですか?
Taigen:クラブでってなるとサウンドの面はやっぱり気にしますね、サブからどれだけ出るのかなとか。
ベースの弾き方とかも結構自分は変わってる気がしますね。
Monchan:自分もラストの曲とかコンスタントにずっと盛り上がってる感じを意識するけど、クラブでやるってなるとよりベースとの絡みとか、低音の方に意識が向きますね。
キックがよりスティディーになってる感覚かな。
普通のライブだったらよりアタックというか爆発的な感じで、最後は大団円みたいな感覚ですけど、クラブはよりもっと長く気持ちい感じをベースとドラムで続けられるか、みたいな部分を意識してますね。
Romy Mats:結構テクニカルな部分の話になるんですね。
Taigen:音はテクニカルな話になるけど、でもテクニックでどうコントロールしているかって感じではないよね。
アプローチはだいぶアナログというか、感覚の話ですね。
Monchan:あとは単純に飲酒量に起因してくるかなって。(笑
ナイトだと必然的に。そういう意味でもループしているのかも。

ーメンバーみんな結構お酒飲みますよね。
Monchan:みんな結構弱くなりましたけどね。
ギターのKohhei 君が比較的潰れやすかったりもするので、そのバランスが吉と出るか凶と出るかみたいな。(笑
そういう意味でもかなりいつものBo Ningenとは違う感じになるんじゃないかなと。

Taigen:他の出演者陣と遊ぶのも本当に楽しみですし。
Monchan:楽屋にずっと引きこもってるのも嫌だしね。
Taigen:絶対にこの日は嫌ですね。
ミュージシャンである母に昔言われたんですよね。
出演する前に物販ブースに立つなと。
演奏前に会えるのは違うと。
ただクラブイベントだと、逆に踊ってる方が「あいつ遊んでていいな」ってなるというか、自分も遊んでることによってDJとかも色々呼んでもらったりが多いと思うので、そこはバンドだとしても変わらないですね。
当日のメインはもちろん、ラウンジだけじゃなくて2Fも楽しみだし。

ー 今回二階は宇宙チンチラちゃん主催で11月に開催していた”nightpool ”っていうレイヴのアフターパーティーを同日開催することになって、そっちのラインナップもロンドンの香りがしますしね。
Taigen:そう、そこにロンドンの後輩の2abyとisjmがいて、ラウンジにはMasato Chiba、メインにはozwickってなると、あれこれロンドンでパーティーやってたやつ全員いるじゃんみたいな。
しかも”nightpool ”アフターの開催は本当に偶然というか。
ーせっかくクリスマスだし、一緒にやっちゃおうよ!っていうノリからでしたね。(笑

Taigen:あとみんな「俺メインでやれます!やらせてください!」みたいな気合いがすごかったですね。他にもいろんな人からその日DJしたいんだけどって言われたりして、本当に嬉しかったです。
ー時間の許す限りみんな誘いたかったですが。(笑
Taigen:そうしてTo be continued.が生まれるわけですね。
解体新書の時も思いましたけど、自分のことBo Ningenのアイデンティティなしで知ってくれてる人に向けてBo Ningenを見せれたのが一番嬉しかったことの一つでした。
「taigen君ってこんなことやってたんや!!」とか。(笑
食品さんも「え?Bo見たことないの?見た方がいいよ」みたいな謎のマウントをとるギャグをやってたり。あくまでギャグっすけど。(笑
まあそうやってクラブで出会ったりした人たちにBo Ningenを魅せれたところがめちゃくちゃ嬉しかったので、3年ぶりの今回はそれの更にパワーアップ版というか、最新版を届けられるかなと思っています。
しかもclubasiaでできるっていうのがすごくエモーショナルですね。

Romy Mats:4年経つと東京もだいぶシーンが変わるし、前回開催したcontact tokyoはもうないですからね。
やっぱりこの3、4年でクラブシーンの分布もそうだし、いるDJもだいぶ変わりましたね。
Taigenさんとかはポイントポイントで移り変わりを見てる感じだと思うんですけど、
僕とかは、これが生活の一個の軸になってると思うので、かなり線で見てるというか。
Taigenさんはそう意味では点で見てるのかなと。
その視点で見てる人の東京の変化みたいなのってどうなのかなと興味があって。
俺らはもうどっぷりすぎて。(笑

ーここ3年間でかなり多くの若手DJがロンドンへ行ったりもしてますしね。
そういうところから聞く話とかもあるのかなって気になりますね。
Taigen:確かに 点で見てる感じってのはその通りかもしれないですね。年末年始だけとか、違う国から見たりとか。
コロナの時とはまた違う世代が出てきたっていうのは感じてて、もはやコロナ通ってない世代。
ただ単純にアバンギャルドな音を入れようとか、それだけじゃなくどんどん複雑なレイヤーになってるのは感じてて。
DJで言うと本当にプレイヤーが増えたなと、自分の焦点が甘いだけですが、みんな本当に良いDJで、逆に探すのも難しいみたいな。
そうなるとパーティーも被ってきて、東京良いクラブ多すぎ問題みたいな。(笑
コロナでシーンがキュッとなったと思ったら、プレイヤーも増えて箱も増えるんだと。

Romy Mats:帰ってきて遊びに行った中で面白かった場所はあります?
Taigen:DJで出演したところだとshimokitazawa suns とか面白かったですね。
下北にズブズブに音を鳴らせる場所があるっていう。いい意味で東京っぽくないというか。
あとは本当に主要なところになってしまいますが、エイジアも雰囲気が色々変わった気がして。
前回帰国前にパーティーやった時は二階にスピーカー四発固めてチャレンジいただいたりとか、1Fしか使ってないEXOとかもあると思うし、エイジアの変化もこの2、3年だとすごく見える気がしますね。

ー 確かに毎年Taigenさんにはカウントダウンも出演してもらったり、一年のうち要所要所に出てもらったりしてるんで、そう言う毎回の小さな変化をわかってくれるんじゃないかなと思いますね。
Taigen:それもありがたいし、しかも今回はソロやDJでなくBo Ningenでという。
クリスマスっていうだいぶ特殊な日ですけど。(笑

はははは。

Romy Mats:Monchanさんからは今日のクラブシーンはどう見えてるんですか?
Monchan:いやーどうだろう。あんまり自分がクラブって感じでもないけど、ロンドンと比べるとって意味ではより箱の色ってのが強いのかなと。
あとクラブへの向き合い方も基本違うから、よりストイックな人が多いなと思いますね。
ロンドンだと低音が強いところが多くて、まあとにかく出てたらいいやみたいなところも結構あったりして、正直ハズレもあったりするんだけど、日本の場合はちゃんと考えられてしっかりデザインされてるのかなと。
一長一短はあるとは思うんですが、ロンドンの場合はより個性の振り幅が激しくて、当たり外れも激しいというか。
日本は解体新書とかまさに、アイコニックなイメージを固定できてたり、芯があるイベントとか箱はもちろんあると思うけど、Taigen君言ってたみたいに色々新しい場所ができて、色の個性みたいなのがわかりづらくなっていっているう印象があって。
イベントに起因してるというか。みんな良くて一定はしているけど、音での個性みたいなのは良い意味でも均一化されてて、どう違いを出してるのかなっていうのが個人的に気になるところで、逆に質問しちゃって良いのかなという感じですけど。

Romy Mats:解体新書の話で言うと、ちゃんとオルタナティブではありたいなと思ってますね。
それこそBo Ningenをブッキングさせてもらった時とかの方が今と比べると僕のメンタル的にももうちょっと尖ってた気がするので。
他でやってないことをやりたいし共有したいし、一番の目的としてはブレないかなと思うんですけど、最近考えてるのは解体新書だけでしか見れないものってところですかね。
解体新書だけが呼び続けているアーティストとか。
Taigen:エクスクルーシブなイメージを持たれたり、ブランド感は大事ですよね。
Romy Mats:将来的にはそのブランドを持って海外の方にエクスポートもしたいなと思ってますね。
Taigen:アジアが最近特に強いけど、日本フォーカスって意外と少なくなってきたりしてるなと思うし、今って実は良いタイミングなのかもしれませんね。
Romy Mats:そうなったらもうBo Ningen 呼びたいよね。(笑

Taigen:ロンドンのアーティストとして呼ばれるのは嬉しいですね。
ICA(ロンドンの現代芸術複合センター)で¥UK1MAT$U(¥ØU$UK€ ¥UK1MAT$U)君がプレイする前日に一緒にご飯を食べてて、明日どんなことやるのかって聞いたんですよ。
結構UKベースミュージックなセットを求められてるという話があったらしいんですが、美術館的なところだし最初の一時間は実験的なセットにして後半はUKアーティスト縛りにしますと言ってて、翌日行ってみたらそのUK縛りの中でBo Ningenの曲をかけてくれてて。
UK縛りとしてかけてくれてるの嬉しいなみたいな。¥UK1MAT$U君ありがとうって感じでしたね。
解体新書の時は自分らがノイズをブワーッとかけて、そのあと¥UK1MAT$U君がかけた一曲目がBo NingenののEna Remixだったかな。あれやばかったな。
Romy Mats:そうでしたね。
ー ¥UK1MAT$Uさんの寛大なサービス精神もあるんだろうけど、本当にかけたくてかけてる感じが伝わりますよね。
Taigen:だから今回も形は違えど、Bo Ningenが終わった後のブッシュマさん(Bushmind)がどういう形で何をかけるか本当に楽しみですね。

Romy Mats:バンドが終わった後のDJってマジでむずかしいんだよな。
Taigen:Romy 君は結構経験あります?
Romy Mats:ありますあります。ある程度フロアから人がいなくなることも分かりつつ、そこになんとか歯止めをかけるのが最大のミッションかなと。(笑
だから普段DJから渡されてかける一曲目とは絶対違う感じになりますね。
めっちゃフックの強いものをかけるかもしれないです。
Taigen:トイレ休憩じゃないぞって言う気合を。(笑
場面が変わりますよって時にかかった音楽が良いと良いですよね。余韻は邪魔しないけどワクワクするというか。
会場にテキトーにかかってるメタルみたいなのほんとテンション上がらないもんみたいな。(笑
ーバンドやラッパーの前後、誰にDJ頼むかってめっちゃ悩むっすね。
Romy Mats:空間現代の前にやったDJが一番難しかった。
Taigen:それは中々良いお題かもしれないですね。(笑

ーロンドンでもクラブイベントへ出ることもあると思うんですけど、日本のクラブの組み方とか作り方で違うなって感じるところはありますか?
Monchan:今パッと思い出すのはセルビアでやった時ですね。
カウントダウンでライブをやってほしいと言われたけど、だいぶディスオーガナイズで結局三時間くらい押しちゃってて。
朝の3時に「あ、じゃあ今からライブお願いします」と言われて、カウントダウンとかもうとっくに終わってるよみたいな。(笑

ははは。

Taigen:まああれはクラブっていうかレイヴみたいな感じだったのかな。(笑
やっぱり深夜クラブイベントっていうと解体新書前はSTAR FESTIVALでやらせてもらったりとか、それもやっぱり日本だし。あれはフェスでもあるけど、そう考えると日本の方が色々な挑戦をさせてもらってるなっていうのは思いますね。

Romy Mats:Bo Ningenって一際深夜帯に合いますよね。なんでかは言語化しづらいけど。
Taigen:かなり嬉しいですね。クラブミュージックだったり深夜帯に響いてくれたら自分の個人的な好みともリンクするっていうのももちろんありますし。
Romy Mats:でもアウトプットとしてはいわゆるダンスミュージックのそれとはちょっと違うじゃないですか。四つ打ちロックとかでは全然ないし。
Taigen:そうですね。安易にダンスミュージックをどうこうしました、みたいなのはないですね。
Bo Ningenのカラーにも合わないし。
今はもう辞めちゃってるんだけどGEZANの元ドラムのシャーク(シャーク安江)ってやつがいて、昔言われたよね。
何回か共演して仲良くなった時に、Bo Ningenってイメージしてたのとどう違った?って聞いたら、「なんかあれやな、思ってたよりだいぶベースミュージックやな」って。

ー はははは。

Taigen:そこにベースミュージックを感じてたのはおもしろいなと。
なんとなくですが、みんな表現は違えど、そういうところが深夜帯に合うって思ってくれる共通点なのかなあと思うすね。

Romy Mats:やっぱり居る土地と吸ってる空気とかがアティチュードとして表現されるんですかね。
Taigen:めっちゃあると思いますね。日本の中でも地方と東京の感じもまた違いますしね。
ちょうど今僕大分にいて、地方のクラブの個性にくらいましたね。
若い子のオーガナイズパーティーだったんですけど、金曜深夜のオープンからめっちゃレイヴの立ち上げみたいなことをやってて。まだまだ見てない東京以外のシーンに感動しましたね。(笑

ー 地方というかローカルの箱で育ったDJってすぐ分かりますよね、東京に出てきても。
Taigen:今回だとその地方から出てきた枠って出演者にいます?
ー あー。実際にそうかはさておきozwickはその感じに近いかなと思ってますね。もちろんいい意味で。
知り合う前から彼の作品とか個人的に好きだったんですけど、それこそロンドンの空気も吸ってると思うし、下北という東京ローカルで遊んでたからこそのグルーヴの作り方は東京のDJとまた違うなって思いますね。
Taigen:確かに。地方が日本でなくロンドンってとこで。(笑
今回の大分もozwickと一緒だったけどFOLD(ロンドン東部の Canning Town にある倉庫風の地下クラブ/アートスペース)で得たものをここだったら出せるみたいな感じでやってましたね。
結構日本のDJみんな、その箱とお客さんにアダプトするわけじゃないけどこのスピーカーで一番良く鳴る音っていうことを意識してる人は東京でもだけど多いのかなと思いましたね。
Romy Mats:日本は確かにそこうるさいってわけじゃないけど。(笑
気にさせられてるっていうのは多い気がしますね。
さっきMonchanさんが仰ってたように、もう音が出ればいいみたいな環境はそんなになくて、音は出るっていうのは当たり前。
そこからのクオリティをどう上げるかっていうポイントは日本全国高い気はしますね。
Taigen:真面目だからね。
Romy Mats:アジアだけで見ると日本のそういうところのクオリティはすごい高いかも。
ちゃんとエンジニア入れてサウンドデザインしてみたいな。
アジアのある有名なクラブですらパーティー中に付いてくれてるPAもいなかったんだけど、
途中でモニタースピーカー飛んじゃって、みんな「うわあ、大変だね」っていってブースに来て、音が出ないことだけ確認して終わるみたいな。(笑
ーそういうところのDIY感っていうのは少ない気もしますね。良いことなんですけど。

Romy Mats:なんだか話が飛びまくりましたけど。(笑
今回インタビューさせていただくっていうので調べてたんですが、Bo Ningenってもう20年くらい活動されてるんですね。
Taigen:来年の3月で19年ですね。
Romy Mats:しかも拠点はほぼ海外ベースじゃないですか。
その環境で続けることって本当にすごいと思います。
Taigen/Monchan:ありがたいことですよ。

Romy Mats:まず続けることって大変だし尊いじゃないですか。その中での変化は色々あるんでしょうけど、でもこの一個のことを続けてこれた理由とかってあるんですか?
Taigen:日本人だからかな。(笑
これは前Kohhei 君が似たようなこと聞かれた時にギャグで言ってたんだけど、日本人が故に和平というか。
よく言われますからね、仲良いねって。まあ仲良いとはまた違うかもですけど。
Monchan:まあ比較的関係性としては穏やかではありますね。他のバンドと比べても。
他の話を聞いててもやっぱ違うなと思いますね。
関係あるかはわからないけど、具体的に血液型とかも全員バラバラとか。
Taigen:そうね、家族兄弟構成とかも全員違うとか。(笑
Monchan:うまいバランスなのかなと。
ー全員髪は長いですけどね。
Taigen:それでメンバー構成はしてないですけどね。(笑
Monchan:いい意味で結構レイドバックというか、押し付け合いすぎない感じと、それこそ海外にいるが故にっていうのもあって、自分たちがここで死ぬかどうかっていうのがわからない状態の中でやってるから、常に動いていないといけないみたいな感覚は恐らくみんなにあるのかな。
そういう良い意味で安定してない感じがバンドを回していく一つの原動力になっているとは思いますね。
パブリックエネミーじゃないですけど、例えばビザの問題とかがあった時に、共通の敵がいるんで我らは逆に団結できたりとかってことは多々起こってきたかもしれないですね。
ストレスもある意味分散されていくっていう意味でうまくワークするバンドとしないバンドっていうのはあるんじゃないですかね。
そしてなんだかんだもうすぐ20年なので、何かやりたいですよね。

ー何か企んでますか?

Monchan:完全に冗談だけど、、”Boningen”っていう街(スイスのゾロトゥルン州オルテン郡に属する自治体)があって。そこでBoningen×Bo Ningenみたいなのはやってみたいよね。(笑
Taigen:そうね。(笑
それこそ日本でも何か企んでみたいですけどね。
Romy Mats:ぜひやってほしいですね。
まず自分が生まれた場所と違う土地で活動することがすごいし、ロンドンに対してホームっていう感覚はあるんですか?
Taigen:イギリスも日本も二拠点だからこその、両方へのホーム感は確かにありますね。
Monchan:用途によって使い分けてしまうのもあるけど。(笑
言い訳がどっちにもできるから精神衛生上的には良かったりしますね。最近日本いなかったんでちょっとよくわからないですみたいな。(笑
Taigen:確かに。

Romy Mats:20年やってるとターニングポイントというか転換期みたいなのって多々あると思いますが、変化とか綻びとかそう言ったものにBo Ningenはどう対処してきたんですか?
Taigen:かっこいいい音ができたけど、これはもう過去にやったよねということを避けたりとか、Bo Ningenでいうところの、「ライブバンドで音が大きくてカオスで、サイケデリック」みたいなイメージに囚われすぎないようにしようというジレンマを各メンバー抱えてた時はよくあったと思いますね。
今はそこから新しいものをどう作っていくか、探すかの実験とキャッチーさ、そして自分達らしさのバランスっていう段階だと思いますが。
既存のものをやるやらないっていう問題ではなくなってきているのかなと。
Monchan:そうですね。元々あるイメージとか方向性によってこれを組み合わせたらこうなるだろうなって想像できるものは多分作りたくなくて、自分が知らないもので尚且つみんなも知らないであろうっていうものの過程にすごく時間をかけてて。
彫刻で言ったら、粘土で作って削って肉を足してまた削って一回焼いてみてみたいな作業をして最終的に木になった、でもこの木は今まででみたことないし知らない種類の形になっている、これが多分うちらが目指しているものなんじゃないかっていうそのゴールに辿り着くためにずっと試行錯誤している感じで。
我らが思う、今これだったらいんじゃないかっていうものが具体的に言葉で説明できるものだったら多分それはよしとしないのかなと。
うまい着地点にたどり着けるよう試行錯誤を続けることが作品を作る上で気を付けているところなんじゃないかなと、すごい抽象的ですけど。
それこそ日本でも何か企んでみたいですけどね。

Romy Mats:感覚的にわかるっすね、というのも解体新書も再来年で10年になるんですよ。
続けてるからこそ 今Monchanさんが仰ってた、固めてはまた削ってそこにまた違う形のものを足していって、完成かと思いきやまた崩してという感覚は続けている側だからわかるのかもですが。
だから僕もDJとかパーティー始めたての子達とかにはどんな形であれペースであれ続けることが一番大事だよということは言いますね。
Monchan:その通りすぎますよね。
Romy Mats:出来上がった時も幸せだけど、練ってる時とか練ってくっつける時とかめっちゃ幸せだしみたいな。
Monchan:大変さもありながら、芸術作品における過程の重要さっていうのは自分らもずっとやってきていることだなと。
この音楽を一聴して感じる何かだけでは個人的には不十分というか、何かがあったからこそ生まれているこの作品っていうことをこうしてインタビューとかしていただけると、聞いてくれた人がより認知してくれると思いますし。
ただ Spotifyとかでパッと流れてきてみたいな聴き方ではやっぱり違うし。

ー こういうインタビューができるこのDeepCutsっていう企画があってよかったです。
そういえばBo Ningen自体はエイジアへの出演は12年ぶりなんですよね。
Taigen:しかもクラブタイムじゃなくてライブタイムでしたね。
Romy Mats:長くやるとこういう12年ぶりっていうワードも出てくるんですね、感慨もやばそう。

ー 今回一月の新代田FEVERは”Line The Wall”のセットですもんね。エイジアの方はどんなセットか聞きたいなと思いつつ、楽しみにしておいた方がいいかなと思いつつ。
Taigen:まだメンバーとそこまで詰めているわけではないんですけど、個人的には以前ジャワラ・アレインっていうジャマイカの ファッションデザイナーの方とコラボレーションをした記念でやったシークレットライブがありまして。
だいぶ何もない会場に自分たちで機材を持ち込んでやったんです。
なのでだいぶDIY感があって、あれ、これはクラブでやったらいい感じのセットなんじゃないかっていう感覚が自分に生まれまして。
それをメンバーにサジェストして、もちろん全く同じセットってわけじゃないですけど、そのDIYで組んでハマったセットだと、新代田FEVERでのセットとはまた全然違う感じになるかなと。
さっき話したグルーヴもレイヴ仕様というか、自分のリズムアプローチとかボーカルのアプローチもだいぶ違ったんですよね。
その感じは結構clubasiaに合いそうだなと。
環境が整っていないところでかませたものを環境が整っている場所でやったら、整ってないそこでさえすごいレイヴィーというか、結構掴めた気がしたんですよね。その感覚はメンバーともシェアしたいなと思ってたところであって。
そこで得た感触のセット組みたいなと思ってますね。
Monchan:良いと思いますね。
Romy Mats:今ちょっと打ち合わせを盗み聞きした感覚ですね。
確かにあんまり、この曲やって次の曲へバチっと変わっていく演奏スタイルでもないですしね。
ミックスされているというか。
ーそういうところがクラブで見たいと思う所以なのかもですね。

Romy Mats:気付いたらもう二時間くらい喋ってますね。(笑
そろそろベタに締めましょうか。
Taigen:25日に向けては、もう個人的には走馬灯で死なないように気を付けなきゃいけないくらい、人生の伏線回収のフラグが立ちまくりみたいな。もちろんその日めがけていくんですけど、そこからもストーリー始めていくぞっていう。
もちろんそこで燃え尽きますけど、そこからBo Ningenとして来年に向けてのストーリーを始めていくぞという、やり切るだけやるけど、To be continuedでもあるぞという。
久しぶりにやるBo Ningenのclubasia公演ですけど、そこに向けての回収とさらに2026に向けてっていうのはあります。
Monchan:自分もですね。今年特に原点回帰というか、4月にやった”Line The Wall”の再現ライブっていう形が今回1月につながってくるわけですけど、エイジアのライブは更に国内ギグが3年ぶりってとろころで、まだ日本でちゃんと演奏できてない曲とかも恐らく入ってくるんで、新旧入り混じった2025年までの集大成っていう形の何かが出せるんじゃないかなと思っているんで全力で打ちかましていこうっていう感じです。
なんで楽しくて飲みすぎないように気をつけようかなという感じですね。ちゃんとコントロールして完全に最後にぶち壊れようかなと。(笑

-なんか怖いパーティーの告知みたいになってます。(笑

Romy Mats:結構節目感があるって感じですね。
Taigen:だいぶありますね。
Monchan:しっかり締めていきましょう。
Taigen: しっかり締めていきたいですね。
Romy Mats:急に野球部みたいに。(笑
ー当日も言いたいですね、今日はしっかり締めていきましょう!
事前ミーティングからですね。
Taigen:Bo Ningenたまにライブ前円陣組みますからね。(笑

ー当日は円陣でよろしくお願いいたします!

Taigen:今大分にいるんで、源泉掛け流しで悪いカルマを流してクリスマスまでに身を清めて参りますので引き続きよろしくお願いいたします。

*テキスト中のBo Ningen LIVE画像は2022年1月8日の"解体新書 5th Anniversary"時のToshimura氏の撮影によるものを使用させていただいております。
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2025.12.25_Thu
『 clubasis THURSDAY-Holiday Rave Editoin- 』➤ #clubasia 

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clubasis THURSDAY、奇しくもクリスマスと接続。週末の高揚感の前振れの宵、”木曜日の週末”の代名詞となりつつあるclubasia THURSDAYのHoliday Rave Editoinで、ロンドンを拠点に活動するBo Ningenのギグを敢行。

日本のクラブイベントへの出演は2022年1月8日の解体新書 5th Anniversary以来、clubasiaへのバンドでの出演は実に12年ぶりとなる。

ロンドンを拠点に活動するBo Ningenのフロントマン Taigen Kawabeの年末年始の帰郷は年末の風物詩となりつつあるが、Bo Ningenとしては約3年ぶりのパフォーマンス。平日といえど浮き足立つ”クリスマス”、彼らならではの特異な布陣がclubasiaのメインフロアと1Fラウンジを演出する。

Bo Ningenを筆頭に、ミニマルで奇抜・越境型かつ脱臼感のあるアーティスト食品まつり a.k.a foodman、デジタル時代の地下即興、複数台のi phoneを介して電子の死角から声をあげるアート宣告vq、ハイカロリー/高エナジー、デコクラスカム、脱構築されたハードコア文脈をアップデートし続けるヴィクトリーハードコアユニットBBBBBBBがライブパフォーマンスを披露。

度々渡欧し、その都度自身のアーカイブをブラッシュアップする”PSYCHEDLIC B-BOY” Bushmind、名古屋の要塞 薬膳Barの守護神 Iriyama、都市と原始の揺らぎを掻い摘みながらロンドンと東京の2都市を往来するOzwickがメインフロアに登場。

さらに1FラウンジにはTaigen Kawabeの盟友らが集結。ロンドンでパーティ Meltyを始動させたMasato Chiba、オールラウンダーwarai_motoko、アパレル展開を基軸にしたカルトプロジェクト NISHIMOTO IS THE MOUTH、ダブステップ/ベース/テクノを軸にレフトフィールド香る展開でフロアを展開するプロデューサー/DJのcomm、clubasiaの29th Anniversaeryグッズデザインも手がけたアーティストNukeme、自身が立ち上げた機材ブランドM.A.S.F.の開発者であり、ハンドメイドのモジュラーを用いてアンダーグラウンドシーンを牽引するノイズ/エクスペリメンタルの革命家 Taro Aikoが出演。

ハード/ナードコア、デコクラ、ノイズ、エクスペリメンタル.... コミュニティを厭わず古今東西を駆け回り、情報の海と群衆を掻い潜るパイオニアたちが、血肉湧き踊る聖夜に大砲を放つ。

Holiday Rave Editoinだけに留まらず、別フロアでは千葉某所の廃プールで開催されたレイヴ「night pool」アフターパーティを開催。「night pool」の影の功労者たちが、11/1の追憶と共に別フロアに登場。

回遊可能なバラエティ溢れるフロアを存分に楽しめる下拵えは万全だ。

幸も不幸も吸い尽くすサイケデリックな祭典の幕開けとなる。

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《MAIN FLOOR》
🎁LIVE
Bo Ningen
食品まつり a.k.a foodman 
vq
BBBBBBB

🎄DJ
Bushmind
Iriyama
ozwick

《1F LOUNGE》
🔔DJ
Masato Chiba
warai_motoko(Rave Racers)
NISHIMOTO IS THE MOUTH
comm 
Nukeme
Taro Aiko

《2F FLOOR》-nightpool after party -
★DJ
2aby
489
DREAM FIGHT CLUB ( meweta & 夏至 )
isjm
Lil Peace
Pussycats ( Lo-Fi & unkokitty )
Y2M4K3R
night pools

★VJ
刀匠

★XmasCake
nonoka

🔁回遊可能

《PHOTO》
Toshimura

- OPEN 23:00
- PRICE
*DOOR ¥3,000 +1D
*ADV TICKET ¥2,500+1D
https://cultureofasia.zaiko.io/e/clubholidayrave
https://ra.co/events/2322013


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